トラツリアブが虻なのにかわいすぎ!?生態や生息域は?刺す?

      2017/11/24

あなたは、トラツリアブという昆虫を知っていますか。ハエ目ツリアブ科に属し、一見アブのような形をした生き物です。ハエの仲間の昆虫だといえばあまりいいイメージが沸きませんが、実際の写真を見てみるどことなく可愛さを感じる生き物です。では、そういったトラツリアブはどのような昆虫なのでしょうか。ここでは、トラツリアブについて解説していきます。

外見の特徴

 

上の動画を見て頂けばわかる通り、トラツリアブは普通のアブとは思えないかわいい外見をしています。全身に毛が生えており、もこもこ、もふもふとした感じでまるでぬいぐるみのように見えます。また、メスは眼の部分もハエのような感じではなく、つぶらな眼をしていて非常に愛嬌を感じる昆虫です。一方でオスはハエのような眼をしておりややかわいさには欠けます。

飛ぶときは片足を上げて飛び、指を差し伸べるとそこに乗ってくるような一面もあります。

大きさや生息域

トラツリアブの大きさは1cm前後と、小型の昆虫です。世界でいえばユーラシア大陸に広く生息していますが、日本の一部でも生息が確認されています。生息が確認されている県は岡山県をはじめとして兵庫県、大阪府、愛媛県、山口県、三重県、さらには九州でも確認されているようです。ところどころ確認されている県がとびとびになっており、今一つ規則性がありませんね・・。

生息数が少ない?

確認されている県の少なさからも伺えますが、生息数は非常に少なく、1991年に記録されて以降長い間確認報告がありませんでした。しかし2005年になって写真がネット上に掲載されたことで話題になりました。具体的な生息数はわかりませんが、1つだけ言えるのは非常に数が少ない昆虫だということです。

かといって話題になることが、必ずしも良い結果になるとは限りません。トラツリアブを見よう、撮影しようと多くの人が生息地へ殺到し、結果的に生息地が荒らされてしまうという皮肉なことも起こったようです。

トラツリアブは比較的人の出入りが少ない場所で発見されていることが多い昆虫です。生態系の保存の意識は高まってきているとはいえ現在進行形で開発が進んでいる現在の状況を考えれば、絶滅しないかどうか心配されています。環境省などからレッドリスト等に掲載されてはいませんが、岡山県のレッドデータブック2009など、一部では行政においても非常に数の少ない昆虫であることが認識されているようです。

トラツリアブの生態

トラツリアブの生態は分かっていないところが多いですが、バッタの卵しょうに卵を産む(寄生)という大きな特徴があります。日本でどのバッタに寄生しているのかは不明で、世界においてもそれは同様ですが、生息範囲の重なりなどからセグロイナゴ(セグロバッタ)に寄生しているのではといわれています。

セグロイナゴは灰色っぽいイナゴで、大きさはオス3cm,メス4cmほどの大きさです。外見は一般的なイナゴとよく似ています。平成になってから激減したため、現在では数は少ないですが、日本にも生息しているイナゴです。こちらも絶滅が心配されています。

食べ物は花の蜜です。発生時期は、主に秋の終わりごろとされています。

トラツリアブは刺す?

あのような外見の生き物を見ると、「刺しはしないか?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実際、アブと名前のつく昆虫は種類によっては人を刺すものもいますが、トラツリアブは人を刺すことはありません。なので、刺すのかどうかという心配はしなくて大丈夫です。

刺す可能性があるアブとしては、シオヤアブなどがいます。参照:スズメバチも恐れる?シオヤアブ!生態は?刺すから危険?

最後に

外見は非常にかわいいのですが、日本ではめったに見ることができない昆虫です。宿主といわれるセグロイナゴも絶滅の危機にあるとされており、今後さらに見られなくなる可能性もあります。そのため、危機を食い止めるには、生息地を不必要に荒らさないなど我々も注意が必要だといえますね。

 - 蟻や蜂の仲間