ヤツガシラを解説!生態や生息域は?珍しい鳥?

      2017/11/24

ヤツガシラは、サイチョウ目ヤツガシラ科に分類される鳥の一種です。ニワトリのとさかのような形をした冠羽が特徴的な鳥で、めったに見られず珍鳥扱いされることもあります。ここでは、このヤツガシラについて解説していきます。

大きさや外見の特徴

全長は26~28cmと我々の周りにいる鳩(カワラバト、30cm強)と同じぐらいか少し小さいぐらいのサイズです。冒頭でも述べましたが、最大の特徴は頭の上についている大きな冠羽です。この冠羽は閉じているときは尖った感じになっていますが、開くと綺麗な扇形になります。体色は薄い茶色で、翼や尾は濃い茶色と白色のツートンカラーになっています。

ヤツガシラの生息域

ヤツガシラはユーラシア大陸やアフリカなどに広く生息している鳥です。中緯度地域には、冬に高緯度地域へ渡ります。もともと高緯度地域に居る個体の場合、基本的には1年中そこに留まります。

日本は本来の生息地域には含まれていないようですが、一部少数とはいえ日本にも旅鳥などとしてやってくる個体がいます。そのため基本的に見る機会は少ない鳥ですが、一応日本の広い範囲で見かけることはできる鳥で、各地で目撃例があるようです。なので運が良ければ見れる方もいるかもしれません。3月前後に目撃されることが多く、少し前には、群馬県の館林で目撃されたことが話題になりました。

ヤツガシラの生態

ヤツガシラの食べ物

ヤツガシラは主に昆虫などを食べて暮らしていますが、時折カエルなどの両生類や植物の種や実などを食すこともあります。餌のサイズは最大で15cmぐらいのものを食べたりできますが、主には2~3cmぐらいのものを好みます。狩りは1匹で行い、基本的には地面を歩いて餌をさがします。一方で滅多にないですが、飛びながら狩りを行うこともあります。

ヤツガシラの縄張り争い

ヤツガシラは繁殖期になるとオスメスでつがいを作ります。オスは縄張りを持ち、鳴き声で自身の縄張りをアピールします。ライバル同士で争いに発展することもあり、そうなるとくちばしで突き合うなどしてお互い激しく争います。場合によってはこの争いで目が見えなくなるなど、致命傷を負う個体もいます。

ヤツガシラの繁殖

ヤツガシラは樹洞などの場所に巣を作ります。5~8個の卵を産み、抱卵はメスが行います。抱卵期間は15~18日ほどとされていて、その間はオスが狩りをしてメスにも餌を与えます。生まれた子供は親の世話を受けたのち、生まれて1か月以内に巣立つ準備ができます。

昭和天皇の逸話

ヤツガシラに関する昭和天皇のエピソードとして有名なものがあります。それは、天皇陛下が侍従に双眼鏡を持ってくるよう命じたところ、侍従が「どうしてサトイモを見るのに双眼鏡がいるのか」と聞き返し、陛下は笑いながら「鳥のヤツガシラだよ」と答えたというものです。生物学研究にも力を注いだ、昭和天皇らしいエピソードです。

最後に

ヤツガシラは扇形になる冠羽が美しく、非常に見ごたえのある鳥です。国内では滅多に見かけないのですが、どこかで一度見てみたいものです。

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