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今回は『カブトムシの蛹の育て方、期間、時期などを解説!』というテーマでお送りしていきます。
カブトムシがさなぎになる。
幼虫からカブトムシを育てていらっしゃる方にとっては、楽しみな瞬間ですよね。
その一方で、さなぎの期間は無事成虫になるために非常に大事な期間となります。

カブトムシの蛹化する時期


5月ごろになって蛹になる時期が近づいてくると、白かった幼虫はだんだん黄色みを帯びてくるよ。これが、蛹化が近くなったサインだ。
あ、言い忘れてたね。
幼虫が蛹になることを蛹化って言うよ。以下ではすべて「蛹化」とするから、知らなかった方は覚えておいてね。

カブトムシは蛹になる前に「蛹室」という部屋をつくり、その中で蛹になるんだ。ちなみに、さなぎになる前の段階を前蛹って言うよ。
カブトムシは蛹室の中でないと、うまく蛹になることはできない。もしマット交換とかをしてしまうと、蛹室を壊してしまうかもしれないからね。
それに、この時期であればそんなに食べないだろうから、無理にマットを交換する必要もない。余程糞がたまっていなければ、そのままじっと見守ってね。
<蛹室の中にいるカブトムシの蛹>

出典:http://www.insects.jp
<前蛹>

出典:http://blog.livedoor.jp
カブトムシがさなぎでいる期間
カブトムシは約3週間~1か月ほどさなぎの時期をすごします。
蛹の間に、成虫になるための体づくりが進んでいきます。蛹の時期が終わると、さなぎの殻を破って羽化して成虫になります。

蛹の管理の注意点

せっかく育てたのを無駄にしないためにも、以下のことは気を付けてね。
カブトムシは、先程述べたようにさなぎの期間において成虫になる準備をします。成虫のカブトムシとは裏腹に、カブトムシの蛹は非常にデリケートです。
なのでさなぎになったカブトムシを、むやみに動かしたりすることは厳禁です。
そのため、蛹室をつくりはじめれば、マット交換等はせずなるべくそうっとしておいてください。緊急事態で動かさなければならない場合も、雑に扱わず丁寧に扱ってあげてください。
育ててきたすべてのカブトムシが成虫になれるとは限らず、やはり中には蛹化を失敗(蛹化不全)や羽化に失敗(羽化不全)などして死んでしまうものもいます。
蛹化不全や羽化不全を100%防ぐのは難しいですが、なるべくかかるストレスを減らすことで、確率を減らすことにつながります。
また、急な環境の変化は蛹にストレスがかかります。なので、いきなり高温の場所から低温の場所に移したりするのはリスクがあります。
カブトムシは基本的に常温で飼育できますが、やむを得ず移動する場合は念のため注意してください。
蛹室を壊してしまった!どうする!?

こんな時はどうすればいいんですか?

もちろん蛹室は壊さないに越したことはないんだけど
- マット交換をしようとしたらすでに蛹室を作り始めていた
- 間違って容器を蹴ってしまった、落としてしまった
なんてことは起こり得るよね。
こんな時は、「人工蛹室」というのを用意するのがオススメだよ。
人工蛹室は、文字通り人間の手でつくった蛹室です。
園芸用のオアシスを蛹室と同じ大きさにくりぬいて、蛹室の代わりとして用います。また最近は、人工蛹室がペットショップ等で売られていることも多いです。
関連記事:カブトムシやクワガタの人工蛹室!いつ必要?作り方は?
注意点として、国産カブトムシは蛹室を縦に作ります。一方で外国産のカブトムシは蛹室を横に作るものが多いです。(以下画像参考)
※ヒメカブトなどの一部外国産カブトムシは蛹室を縦に作ります。
<国産カブトの蛹(地面と垂直)>

出典:https://www.tsukiyono.co.jp
<ヘラクレスオオカブトの蛹(地面と平行)>

出典:https://keitai-tiebukuro.com
このように国産カブトムシは蛹室を縦に作るので、人工蛹室は立てて使うなどの工夫を行ってください。
※クワガタムシは国産のものでも蛹室を横に作ります。
また、国産カブトの場合はトイレットペーパーの芯で簡易な人工蛹室を作ることもできます。

出典:http://www.e-mushi.com
蛹化や羽化を観察するには


観察しようと思ったら、直接見えるところに蛹室を作ってもらわないといけない。
そう考えると、飼育ビンやペットボトルとかの、縦長の容器で飼育するのがお勧めだよ。
横長の飼育ケースに比べると、容器の壁近くの直接観察できるところに蛹室を作ってくれる可能性がたかくなるからね。

出典:http://kabutokuwagata-yh.la.coocan.jp

もちろん幼虫にストレスがかかるから、お勧めできる方法ではないんだけど・・・。
人工蛹室なら確実に観察できるから、何匹か人工蛹室に移してみてもいいと思うよ。たくさん飼ってる場合は特にね。
成虫になったら


だから、それまでじっと待ってあげてね。


カブトムシは羽化したときは翅が白いけど、時間が経つにつれて翅が固まってカブトムシらしい色になる。
翅が固まって数日したら取り出しても大丈夫だよ。だけど、体の中は完全に活動できる状態になっていないから、ストレスがかかることは間違いない。
結局のところ、自力で出てくるまで待つのがベストだよ。
<羽化して間もないカブトムシ(翅が白く、固まっていない)>

出典:https://www.youtube.com
<本来のカブトムシ(翅が固まり、カブトムシらしい色に)>
最後に
育ててきた幼虫が蛹、そして成虫になる過程はとても素晴らしいものがあります。ぜひともあなたもその過程を観察してみてください。
そして成虫になったら、大切に育ててやってください。
成虫になってからの飼育法:カブトムシの成虫の飼育法を解説。餌は?寿命は?
気になる気持ちはわかりますが、動かしすぎには注意してくださいね。
蛹にまで達したら成虫になるまであと少しだよ。
当記事を参考に、立派なカブトムシを羽化させてみてね。