ピンポンパールの飼育法を解説!餌、水温、寿命、値段など

ピンポンパールは、金魚の一種で、ピンポン玉のような丸っこくかわいらしい姿をしていて人気のある品種です。ここでは、このピンポンパールに関して飼育法などを解説していきます。


大きさや特徴

ピンポンパール

ピンポンパールは最大で15cm程度になり、丸っこい外見とややぎこちなさを感じる泳ぎ方から人気が高い品種です。中国原産のチンシュリンという品種から、ピンポン玉のように丸い個体を選別してつくられたものです。

チンチュリンというのは昭和30年代に中国から日本に入ってきた金魚で、中国名は「珍珠鱗」です。珍珠とは真珠(パール)を意味していて、この中からピンポン玉のように丸い個体を「ピンポンパール」と呼ぶようになりました。

よく似たものにパールスケールと呼ばれるものがいますが、ピンポンパールとパールスケールの違いはあいまいで、ほとんど同じものと考えてOKです。

カラーバリエーションも豊富で、オレンジ、白、赤など色々な色があります。好みに合わせて選んでください。

出目ピンポンパール、ちょうちんパールなど、ピンポンパールの中でもさらにいくつかの品種にわかれます。

飼育は難しめ?

ピンポンパールの飼育そのものは、魚全体で考えれば容易な部類で、身構えるほど難しいわけではありません。

一方でピンポンパールはもともと自然界ではありえないような姿や泳ぎ方をしているからか、ほかの金魚に比べるとやや体調を崩しやすいといった面があるようです。

例えば、名前の通り金魚がひっくり返ってしまう転覆病という病気は、金魚の中でも丸い個体において起きやすいとされています。そのため、丸い体型をしているピンポンパールにおいては、このような病気の発生は他の金魚と比べると多くなってしまいます。

飼育が難しめの金魚の代表例としてはらんちゅうと呼ばれる品種が挙げられますが、このピンポンパールはらんちゅうよりも飼育しにくい品種といわれることもあります。

適切な水温管理や餌の管理をしていれば、後は普通の金魚と大差ありませんが、まったくの初心者の方の場合、最初は他の金魚を飼育して慣れてからのほうが無難かもしれません。

飼育方法

基本的には普通の金魚と変わりありませんので、

金魚について解説!飼育法、餌、寿命は?どんな色がある?

のページも参照してください。

用意するもの

ピンポンパールは他の魚と同じように水槽を用意すれば飼育できます。だいたい60cm水槽に4匹程度が目安です。30cm水槽などでも飼えますが、この場合は何匹も金魚を一緒に入れるのは避けたほうが無難でしょう。

他には温度を調節するためのヒーター、濾過のための外掛けフィルターなどを用意します。底砂や水草等は絶対ではありませんが、用意すればより水槽の見栄えがよくなるでしょう。

飼育用品を用意したら、カルキ抜きした水を水槽に入れてレイアウトをします。これに関しては、ピンポンパールを買ってくる数日前には行っておくとよいとされます。特に前で述べた通りピンポンパールは環境の変化に弱いので、購入後水槽に入れるまでの水合わせは慎重に行うようにしてください。

餌は何?

餌は市販されている金魚の餌を与えればOKです。ひとくちに金魚の餌といってもいろいろありますが、どちらかといえば水中に沈むタイプの餌を好み、慣れで浮くタイプの餌でも食べるようになります。

もともと泳ぎが下手で浮くタイプの餌は食べにくいことから、沈むタイプの餌を用意してやるのがベターです。

ピンポンパールはもともと消化不良を起こしやすい体型をしているため、餌を与えすぎないことが大切です。餌を与えすぎると消化不良を起こして転覆病などの病気にかかりやすくなってしまいます。

水温について

東南アジアで多く生産されているのも理由なのかもしれませんが、ピンポンパールの飼育温度は25℃程度と高めに設定すべきとされています。

国産のピンポンパールの場合は、もう少し低めでも大丈夫です。

水温が低いと消化能力が落ち、消化不良を起こすなど、体調不良を起こすリスクが高くなります。そのため、金魚とはいえヒーター等を利用して、水温を高めに保つようにしてください。

混泳は可能?

ピンポンパールどうしの混泳であれば可能ですが、ほかの品種の金魚や他種の魚との混泳はやはり特殊な体形をしていて泳ぎがぎこちないこともあり、ほかの魚に餌をとられるなどの弊害が起こる可能性もあります。

ヤマトヌマエビなど、水槽の掃除屋さんを同時に飼育するのは問題ありません。

ピンポンパールの値段

値段は大きさやカラーなどにもよるでしょうが、安ければ1匹数百円から購入できます。3桁の値段の個体から5桁になる値段の個体までさまざまです。

ピンポンパールは主にタイなどの東南アジアから輸入されたものが多く販売されています。東南アジア産の金魚は日本の金魚に比べると飼育環境や長距離移動のせいか弱い個体が多いといわれています。このことも、ピンポンパールが飼育しにくいといわれる所以の1つなのかもしれません。

国産のピンポンパールの場合、値段が高くなる傾向にあります。一方でもともと日本の環境に適応しており、水温も外国産に比べて低めでもOKで、飼育しやすい傾向にあると考えられます。

長生きさせるうえでは、もちろん買った後の管理も大事ですが買うときにいかに元気な個体を選ぶかもポイントです。1匹1匹じっくり観察して、元気そうな個体を選んでください。

ピンポンパールの寿命

ピンポンパールの寿命は5年程度ですが、うまく飼育すれば10年近く生きることもあります。どの程度生きるかは個体差や飼育環境次第で変わってきます。

スポンサーリンク

最後に

  • 金魚の中ではやや弱いとされる品種ですが、余りあるかわいさや魅力がある品種
  • 中国のチンチュリンと呼ばれる品種の中から、ピンポン玉のような丸い個体を選んでつくった品種
  • 適切な水温管理や餌の管理が、体調管理のためには重要
  • 他の金魚と飼育自体は大差ないが、水温は高めに保つ
  • 値段は様々だが、安いものだと数百円程度で購入することも可能
スポンサーリンク