続いてこちらのページで魚類のウミヘビについてみていきましょう。
前のページでは爬虫類のウミヘビについて解説しています。
魚類のウミヘビ(ウナギ目ウミヘビ科)
ウナギの仲間で、外見がヘビににていることからこのように名付けられています。なお、学名のOphichthidaeは、ギリシャ語のophis(英語ではserpentと訳され、いろいろな意味がありますがここではヘビを意味するものと思われます)とichthys(魚)からきています。
大きさ、生息域
魚類のウミヘビは世界中の熱帯の海で見られます。沿岸から深さ750mほどまでの外洋まで広範囲に分布し、川にいることまであるようです。大きさは10cmほどのものから3mに達するものまでいるようです。

毒をもつ?
魚類のウミヘビは毒は持っていません。爬虫類のものとは正反対といえますね。そのため、もし鳥などにつかまればあっさりと食べられてしまいます。
彼らは毒をもつ爬虫類のウミヘビと同じような色をしています。これは擬態の一種で、外見をまねることにより天敵から身を守るための1つの戦略です。
呼吸の仕方
胸びれ(ないものもあり)、背びれを持っており、ほかの魚類と同様に鰓呼吸を行います。このことが、爬虫類のものとは大きく異なります。
2つの亜科
魚類のウミヘビはニンギョウウミヘビ亜科とウミヘビ亜科の2つの亜科に分かれます。尾びれのあるものがニンギョウウミヘビ亜科で、ないものがウミヘビ亜科です。釣りなどでお目にかかることがあるのはたいていウミヘビ亜科のほうです。
エサ
甲殻類や小魚などを餌としています。ほとんどの種類は主に海底に棲み、獲物を捕らえるため泥や砂に隠れたりしています。
ウミヘビの見分け方
ではこの2グループ、魚類のものと爬虫類のものは外見上どのような違いがあるのでしょうか。魚類のものだけが持つものとしては鰓が挙げられ、爬虫類のものだけが持つものとしては鱗が挙げられます。これらの有無で見分けることが多いようです。
なお、魚類のウミヘビとよく似たアナゴやウナギなどは、尾びれの有無や眼の下の鼻の穴の有無で見分けることができます。尾びれに関しては尾びれがないものはすべからくウミヘビです。また、目の下に鼻の穴があるものがウナギやアナゴ、ないものがウミヘビです。
最後に
いかがでしたか。爬虫類のウミヘビ(前のページで解説しています)は普段はおとなしいとはいえ、毒の強さは半端なくて怖さを感じますね。ウミヘビには大きく2つに分かれることも是非覚えておいてください。