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今回は『ケヅメリクガメの飼育法を解説!大きさは?餌や寿命は?』というテーマでお送りしていきます。
リクガメの中でも大型種であるケヅメリクガメは、ペットとしての人気も高い亀です。それだけあって飼育するにはスペースが必要ですが、余りある魅力の持ち主でもあります。
ここでは、そんな魅惑とロマンあふれるケヅメリクガメの飼育について解説していきます。既に飼育をしている方、飼育を検討している方は是非、参考にしてみてください。
ケヅメリクガメとは

ケヅメリクガメはアフリカ大陸のサハラ砂漠やサバンナ周辺に生息する甲長約70㎝の大型リクガメです。
人懐っこい性格と魅力的な容姿から、ペットとしても根強い人気があります。
ケヅメリクガメという名前は、後足付近の甲羅のすそに「蹴爪」ができることに由来しています。
甲羅には成長輪が発達し、学名Geochelone sulcataのsulcataは「溝がある」といった意味を持っています。
最大甲長は83cmほどにまで達し、さらに比較的活動的な亀なので飼育するには非常に大きなスペースが必要になります。
体重は36~73kg程度になり、最大では100kgを超えたものまで確認されています。人間の大人よりも重く成り得るカメなんですね。
ガラパゴスゾウガメ、アルダブラゾウガメに次いで、リクガメの中では3番目に大きい種です。
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亜種を持たない品種ですが、アフリカ大陸の広範囲に生息しているため、
- ガーナ産のケヅメリクガメはゴツゴツした甲羅を持つ
- モロッコ産のものは比較的滑らかな甲羅を持つ
こんな感じで、地域によって体の特徴に多少の変化がみられる場合があります。
体色は灰色、茶色、黄色がかったものなどがあります。

自然界では、6~3月頃(9~11月頃が中心)に繁殖期を迎えます。
メスはメーティングが終われば、卵を産むまでの数週間はより多くの食物を摂るようになります。
メスはいくつかの場所で穴を掘って卵を産むのに適した場所を探していきます。
穴の大きさは直径60cm、深さ8~15cmほどで、最深部は20cmを超えることもあります。そこに15~30個ほどの卵を産み、卵は8か月後に孵化します。
飼育に必要なアイテム
ケージ
幼体のケヅメリクガメから飼育する場合は60㎝~90㎝のケージや水槽を用意します。
その後、成長とともに6畳ほどある専用の部屋や大きいサイズのケージ、屋外飼育の場合は小屋や温室などにお引越しさせてあげます。
プラスチックや金属などのゴミは、餌と間違って誤飲してしまう可能性がありますので、なるべく掃除などはしっかりしてゴミを残さないようにしてください。
ケヅメリクガメは地面を掘る能力があるので、屋外飼育する際は逃げないよう注意が必要です。また、庭に撒いた農薬などで害を被る可能性もあるので、飼育スペースに農薬を撒くことは避けたほうが無難でしょう。
また、屋外飼育する場合は特にですが、1年に1度ほどケヅメリクガメの糞を利用して寄生虫が無いか確認しておくとより万全です。

そしてさっきも言ったように、最終的には甲長70cmを超えることもあるぐらいまでになる。
だから、幼亀を基準に考えていると後で痛い目に合うよ。
最終的に大きく育つから、そのスペースが確保できるか考えたうえで購入するようにしてね。
床材

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床材はデザートブレンドなどの乾燥したタイプのものを使用しましょう。屋外や小屋で飼育する場合は、簀の子で代用も可能です。
清掃は週に2~3回行いましょう。床材を交換し、汚れた部分を濡れたタオルで拭くなどして清潔な環境を保ちます。
温度・湿度

ケヅメリクガメは昼間は強い日差しに高気温、夜間は気温がマイナスになる温度差の激しい環境に生息しています。
そのため、飼育下においては昼間と夜間で少し温度差をつけましょう。昼間は30℃前後、夜間は18℃~20℃前後を目安にします。
また、湿度は30%~60%の乾燥した通気性のよい環境を好むため、湿度の高くなる夏場は風通しのよい場所で飼育したり、エアコンを使用して調節しましょう。

だけど多湿の環境は苦手だから、多湿になりやすい日本では湿度管理が大切になってくるよ。
ちなみにケヅメリクガメは38℃を超えるような環境だと唾液を足に塗って少しでも涼しく保とうとするんだ。
紫外線ライト・保温球
ケヅメリクガメは強い紫外線と日光を必要とします。そのため、飼育には紫外線ライトと保温球は必須アイテムです。
砂漠用の度数10.0の紫外線ライトを使用し、保温球は明るめのものがおすすめです。
大きくなると小屋などに移行することになりますが、そういった場合はライト付きの小屋を作るなどすると良いでしょう。
水入れ、エサ入れ

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次の項でも述べますが、ケヅメリクガメは乾燥地域に生息しているので水分は主に食べ物から摂取します。
ですが、水を飲むこともないわけではないので、ケヅメリクガメが水を飲める程度の大きさの、浅い水入れに水を入れておくと、必要な時に水分補給もできるのでお勧めです。
ケヅメリクガメは泳ぐことはできないので、深すぎると溺れる危険性があります。なるべく浅めの水入れを使いましょう。
また、文字通り餌を入れるためのエサ入れも用意しておくのがお勧めです。
シェルター

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ケヅメリクガメが休む場所、落ち着ける場所となるシェルターを入れてあげるのがお勧めです。
シェルターを入れることで、暑すぎるときに休んだり、日陰に入ったりすることができます。
ケヅメリクガメが入ることのできる大型のものを用いましょう。
ケヅメリクガメの餌

草食性で野生化では主に多肉植物や草の芽、果物を食べて生活します。
また、ケヅメリクガメは砂漠などの水の少ない場所に生息しているため、水分は主に食べ物から補給します。
幼少の頃はカルシウムの含有量が多い葉野菜を中心に、その他の野菜や果物を混ぜて与え、ある程度成長したら、低カロリーで繊維質の葉野菜やイネ科の植物、野草、多肉植物(ウチワサボテン)を中心に与えてあげましょう。
砂漠やサバンナで生息しているケヅメリクガメにとっては、野菜や果物は栄養素が高く、高カロリーです。
また、ケヅメリクガメは大食漢でよく食べるため、急激に成長します。成長の速度を早めないためにも、幼少期を過ぎたら低カロリーのものを与えるよう心がけましょう。
また、たんぱく質の多い食べ物を与えすぎると、甲羅にゆがみが生じたり、凹凸ができやすくなります。最悪死に至ることもあります。
そのため、豆類などのたんぱく質の多い食べ物を与えることはできるだけ控えたほうが良いでしょう。
また、ブロッコリーやメキャベツ、チンゲンサイといった野菜は与えすぎないよう注意してください。
カルシウムと紫外線をたっぷりと与えてあげることは、きれいな甲羅の維持のみならず、健康のためにも大切な役割を果たします。
週2回ほどはカルシウムパウダーも餌とともに与えてあげると良いでしょう。
頻度はベビーであれば1~2日に1回、大人になれば1~2日に1回程度です。ただ餌を与えるのではなく、ケヅメリクガメの健康のことをしっかりと考慮し、バランスよく与えましょう。

ケヅメリクガメの寿命

ケヅメリクガメの平均寿命は30年ほどですが、上手に飼育してあげれば50年ほど生きることも可能とされる長寿のリクガメです。

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最後に
今回は『ケヅメリクガメの飼育法を解説!大きさは?餌や寿命は?』というテーマでお送りしてきました。
ケヅメリクガメは成長が早くすぐに大きくなり、最終的に甲長は80cmに達することもあります。
大きくなりすぎて飼育できないなんてことにならないよう、飼育するスペースを用意できるか判断したうえで飼育してくださいね。
ケヅメリクガメの体色は、周囲の環境にカモフラージュできるようになっているんだ。
言い換えれば、保護色となるってことだね。