イエアメガエルの飼育法を解説!餌、寿命は?色、鳴き声は?

イエアメガエルは、丸みのある体と大きな目が印象的な樹上性のカエルです。

オーストラリアでは森林や湿地だけでなく、住宅地や農地の周辺でも見られます。人の暮らす場所にも入り込み、貯水タンクや建物の近くで休んでいることもあります。

ペットとしても人気がありますが、長く健康に飼うためには、高さのあるケージや清潔な水、適切な温度、UVBライトなどの環境を整える必要があります。

ここでは、イエアメガエルの特徴や生態、餌、寿命、鳴き声から、基本的な飼育方法まで紹介します。


イエアメガエルとは

イエアメガエルは、オーストラリアとニューギニア南部に分布する大型のアマガエルです。英語では「White’s tree frog」や「Australian green tree frog」と呼ばれています。

成体の体長は7〜11cmほどで、メスの方がやや大型になる傾向があります。

体はずんぐりとしており、指先には大きな吸盤があります。この吸盤を使って木の枝や葉に登り、ガラスのような滑らかな面にも張りつくことができます。

目の上から肩にかけては盛り上がった部分があり、年齢を重ねた個体では頭や体の皮膚に厚みが出ることもあります。

緑色から青緑色まで変化する体

イエアメガエルの背中は、鮮やかな緑色から青緑色、灰緑色までさまざまです。

同じ個体でも周囲の環境や明るさなどによって色合いが変化します。

オーストラリア内陸部では青緑色の個体も見られ、地域によっては指や脚の一部が黄色みを帯びることもあります。

腹側は白っぽく、目は金色の虹彩と横長の瞳孔を持っています。

木の上だけでなく人家でも暮らす

イエアメガエルは樹上性ですが、深い森林だけに暮らしているわけではありません。

森林、林地、湿地、乾燥した地域の水辺など幅広い環境を利用し、住宅地にも進出しています。

日中は木の洞や隙間などに隠れて休み、夜になると活動します。屋外灯の周辺に集まる昆虫を狙って、家の窓や壁の近くに現れることもあります。

乾燥した環境にも比較的強く、オーストラリアの広い範囲で暮らせることも、このカエルの特徴です。

イエアメガエルの餌

イエアメガエルは肉食性のカエルであり、野生では昆虫を中心に、口に入るさまざまな小動物を捕らえます。

飼育下では、

  • コオロギ
  • デュビアなどのゴキブリ類
  • バッタ類などの飼育用昆虫

を中心に与えます。

餌昆虫には、必要に応じて両生類・爬虫類用のカルシウムやビタミンのサプリメントを使用します。

幼体は成長のため頻繁に餌を必要とします。成体では週2〜3回程度を目安に、体格や餌の大きさを見ながら量を調整します。

太りすぎに注意

イエアメガエルは食欲旺盛です。目の前で動くものによく反応するため、飼育下では餌を与えすぎると太りやすくなります。

健康な個体も丸みのある体形をしていますが、極端に体が膨らんできた場合は餌の量や回数を見直します。

野生では小さな脊椎動物を食べることもありますが、飼育下でマウスなどを日常的に与える必要はありません。

イエアメガエルの飼育方法

高さのあるケージを用意する

イエアメガエルは木や植物の上で生活するため、横幅だけでなく高さのあるケージを使用します。

成体1匹であれば、60cm四方程度のケージをひとつの目安にできます。複数を飼育する場合は、個体数に合わせてさらに広いものを用意します。

ケージ内には、

  • 太めの枝
  • 流木
  • コルクバーク
  • 丈夫な植物
  • 葉の広い人工植物
  • 隠れられる場所

などを設置します。

日中に体を乗せて休めるよう、安定した太い枝や葉も用意します。

吸盤を使って壁面を簡単に登るため、扉やふたには隙間ができないようにします。

床材

床材にはヤシガラなど、両生類飼育に利用できる素材を使えます。

植物を植えた自然に近いレイアウトにすることもできます。

掃除のしやすさを優先するなら、キッチンペーパーを利用する方法もあります。幼体や新しく迎えた個体では、排泄物や体調の変化を確認しやすい利点があります。

どの床材でも、排泄物や食べ残しはこまめに取り除いて清潔に保ちます。

温度

飼育温度は20〜25℃前後を基本にします。

ケージ全体を同じ温度にするのではなく、一方に熱源を設置して少し暖かい場所を作り、カエル自身が過ごしやすい場所を選べるようにします。

冬に室温が大きく下がる場合は、ヒーターやセラミックヒーターなどで保温します。

熱源にはサーモスタットを使用し、カエルが直接触れないように設置します。

反対に日本の夏は高温になりやすいため、ケージ内の温度が上がりすぎないよう注意します。

湿度と通気性

イエアメガエルはある程度湿度のある環境を必要とします。ケージ内や植物などへ軽く霧吹きをしながら、水分を補います。

ただし、常に床全体が濡れた状態にする必要はありません。

湿度を保ちながら十分な通気性も確保し、空気がこもらない環境を作ります。

メッシュ部分のあるケージなど、換気のできる飼育設備が向いています。

清潔な水を用意する

カエルにとって水は非常に重要です。ケージ内には、イエアメガエルが自分で出入りでき、体を浸けられる大きさの水入れを常設します。

水には塩素などを除去した、両生類に利用できる安全な水を使用します。水入れの中では排泄することも多いため、毎日確認して交換するとよいです。

見た目がきれいでも汚れている場合があるので、定期的な交換を習慣にすると管理しやすくなります。

UVBライトを用意する

屋内飼育ではUVBを照射できるライトを設置します。UVBは体内でビタミンDを作り、カルシウムを利用するために役立ちます。

ライトは昼間に10〜12時間ほど点灯し、夜間は消して昼夜のリズムを作ります。

植物や隠れ家も配置し、カエルが明るい場所から離れて休めるようにします。

触るのは必要なときだけ

イエアメガエルは比較的おとなしく、手に乗せることもできます。しかし、カエルの皮膚は外部の物質を吸収しやすいため、頻繁に触って楽しむタイプのペットではありません。

掃除や移動などで触る必要がある場合は、粉の付いていない清潔な使い捨て手袋を水ですすいでから使用するのがよいです。

ハンドクリームや洗剤、消毒剤などが付着した手で直接触らないように注意しましょう。

イエアメガエルの繁殖

野生では春から夏の暖かい時期に繁殖します。雨が増えるとオスが鳴き、メスを呼びます。

卵は水面に浮かぶまとまりとして産みつけられ、孵化するとオタマジャクシになります。

オタマジャクシは水中で成長し、その後、脚が生えて尾が短くなり、カエルの姿へ変わっていきます。気温や水温などによって成長速度は大きく変わります。

イエアメガエルの鳴き声

イエアメガエルにおいて、鳴くのは主にオスです。繁殖期には、低く響く声を繰り返してメスを呼びます。

特に雨の多い時期には活発に鳴き、オーストラリアでは住宅地から声が聞こえてくることもあります。

危険を感じたときには、繁殖時とは異なる大きな声を出すこともあります。

体が大きいだけに鳴き声にも存在感があるため、室内で飼育する場合は夜間に鳴く可能性も考えておきましょう。

イエアメガエルの寿命

イエアメガエルは、カエルの中では長生きする種類です。飼育下では10年以上生きることがあり、20年以上生きた記録もあります。

小さな幼体から飼い始めた場合でも、十数年以上にわたって世話を続ける可能性があります。

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まとめ

イエアメガエルは、オーストラリアやニューギニア南部に暮らす大型の樹上性カエルです。

  • 体長は7〜11cmほど
  • 指先の大きな吸盤で木や壁を登る
  • 緑色から青緑色などへ体色が変化する
  • 昆虫を中心に食べる
  • 高さのあるケージで飼育する
  • 20〜25℃前後を基本に温度差を作る
  • 湿度と通気性の両方を確保する
  • 清潔な水を常に用意する
  • 屋内ではUVBライトを使用する
  • 飼育下では10年以上生きることがある

丈夫な種類として知られる一方、長期間飼育するには水や温度、餌、紫外線などの環境をきちんと整える必要があります。

主要参照元

  • Australian Museum「Green Tree Frog」
  • NSW Department of Education「Green Tree Frog」飼育資料
  • Smithsonian’s National Zoo「White’s tree frog」

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