キジ(雉)とはどんな鳥?生態、鳴き声は?日本人との関係は?

      2017/11/24

キジ(雉)といえば、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。有名な日本の民話である『桃太郎』にも登場するなど、日本人にとっては結構身近な鳥だと思います。ここでは、そういったキジに関して解説していきます。

キジの生息域

キジは日本の本州、四国、九州に生息している鳥です。日本全国にいるわけではなく、北海道や対馬などには生息していません。ほとんど日本の鳥と考えてもよさげですが、海外でもハワイなどに導入されたことがあるようです。留鳥で、基本的に渡りを行ったりすることはありません。

なお、北海道などにはコウライキジと呼ばれるユーラシア大陸原産のキジがいます。これは、狩猟目的で放たれたものが定着したものです。

大きさや外見の特徴

キジはオスの大きさが80cm,メスの大きさが60cm程度と大型の鳥で、オスのほうが大きくなります。オスは鮮やかな色をしており、尾羽などの部分を全身が緑色に眼の周りは赤色をしています(上の写真参照)。一方でメスは地味な茶褐色をしています。

キジの生態

キジのいる場所

キジは森林や林縁、河川敷などの草地に生息しています。生息数自体が少ないことはないのですが、割と意外なところに生息していることもあってキジを見た経験はあまりない方が多いと思います。一方でたまに人の前に姿を現すこともあり、田舎であれば場所によっては結構見かけるかもしれません。

キジの食べ物

キジは主に地上にある植物の葉や芽などを食べます。時折昆虫やクモ、軟体動物などの動物性の食べ物を食べることもあります。また、地面を掘り返して地下にいる昆虫や球根などを食べることもあるようです。

繁殖活動、巣作り

キジの繁殖期は4~7月ごろです。キジのオスは「ケッケーン」という鳴き声の後には「ドドドドドッ」という音を羽を打ち付けることによって出します。この行為を「ホロ打ち」といい、これを繰り返すことによってメス達に自分をアピールしています。

繁殖期にはキジはオスどうし、メスどうしで縄張りを形成し、メスが順番にオスの縄張りをまわっていきます。縄張り争いが起こることもあり、この時はケヅメで蹴りあって勝負をつけるようです。

巣は草むらの中に作ります。卵の数は10個前後で、抱卵はメスが行い、卵は1か月弱で孵化します。成長になるにはさらに8か月ほどかかりますが、外敵にがいるためすべての雛が成鳥になれることはなく、大人になるのは2~3羽程度とされています。

人間とのかかわり

キジは古来から日本人とのかかわりも大きい鳥です。ことわざや俳句、昔話などに多く登場していることが、そのことを表しています。

キジが登場することわざ

  • 焼け野の雉子、夜の鶴・・親が子を思う気持ちを例えたことわざです。
  • 雉も鳴かずば撃たれまい・・余計な事を言って自ら不利益を被ることをたとえたものです。下の長柄の人柱で登場する短歌が由来で、鳴いたがために居場所がバレて撃たれるキジをあらわしています。
  • 頭かくして尻隠さず・・隠れたつもりが長い尾羽が見えてしまっているキジを例えたことわざです。
  • キジの草隠れ・・上のことわざと同じ意味です。

キジが登場する昔話

  • 『桃太郎』・・サル、犬とともに登場する動物として有名ですね。

俳句や短歌

  • 父母の しきりに恋し 雉子の声・・松尾芭蕉が詠んだものです。亡き父母をしのぶ気持ちを、キジの鳴き声と重ね合わせて詠んでいます。
  • ものいわじ 父は長柄の人柱 鳴かずば雉も 射たれざらまし・・「長柄の人柱」内に登場する短歌です。ことわざ「雉も鳴かずば撃たれまい」の由来にもなっています。

日本の国鳥?

国によって法的に指定されているわけではないようですが、キジは日本鳥学会によって日本の国鳥にも指定されています。また、県でも岩手県と岡山県でも県鳥として指定されています。他にもキジは多数の市や町など自治体の鳥として扱われています。なお、キジは鳥獣保護法で狩猟鳥に指定されていますが、国鳥が狩猟鳥となっている例は日本以外だとほとんどないようです。

キジの鳴き声

キジは「ケッケーン」という鳴き声が特徴的です。以下の動画で鳴き声を聞いてみてください。

最後に

桃太郎の話だけでなく、多くのことわざや俳句などで使われるなど、日本文化とは切っても切れない鳥といえるでしょう。意外と見かけない、野生のキジも見てみたいですね。

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