アオサギについて解説!生態や鳴き声は?駆除対象?

アオサギは、ペリカン目サギ科に分類されるペリカンの仲間の鳥です。羽の色はやや青みがかかった灰色をしており、そのことからアオサギと呼ばれるようになりました。なお、学名Ardea cinereaのcinereaは灰色を意味する語で、英名Grey heronにはgrey(灰色)が入っています。今回は、アオサギについて生態などをみていきたいと思います。


大きさや生息域

アオサギは大型の鳥で、全長は84~102cmほど、翼開長は155~195cmほどになります。高さは1mにおよび、重さは1~2kg程度です。アオサギは世界の広範囲に生息していますが、繁殖する時期には涼しいところで過ごし、越冬する時期には暖かいところへ南下するため、繁殖期のみ見られるところ、周年見られるところ、越冬期のみ見られるところ、それぞれがあります。

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繁殖期のみ見られるところとしてはユーラシア大陸の中央部、朝鮮半島などがあり、越冬期のみ見られるところとしては東南アジアやアフリカ中部、スペインやイタリアあたりのヨーロッパ南部などになります。周年見られるのはアフリカ南部、イギリスやドイツあたりのヨーロッパ中~北部といった感じです。日本においては北海道で繁殖期のみ見られ、他の地域では基本的には周年見ることができます。

アオサギの餌

では、アオサギはどういったものを食べているのでしょうか。アオサギは肉食で、くちばしを用いて浅い水の中にいる魚や両生類、小さい哺乳動物、虫などを食べています。鴨のような鳥の幼鳥や、しばしばクイナのような大きさの鳥をたべるシーンも観察されているようです。

アオサギの繁殖

木の枝などで巣をつくったのち、日本では春頃卵を産みます。卵の個数は3~5個ぐらいになります。7個産む姿も観察されているようです。卵の大きさは6cm×4.3cmぐらいで、抱卵、子育てともにオスとメス共同で行います。1か月弱で孵化して雛がかえり、7~8週間ほどで巣立ちます。巣は同じ巣を用いるようです。繁殖は年に1回行いますが、2回行われた例もあるとか。なお、雛の中には天敵の餌食になるものも多く、無事に成長できるのは1/3ほどになるようです。

アオサギの寿命

野生においての寿命は平均すると5年ぐらいになります。最大で23年生きたという記録があるようです。

アオサギと人間

害鳥?駆除はしてもよい?

養殖した魚を食べることから害獣とされることがあり、実際にイギリスなどでは毎年数千羽が殺されていたこともありました。ほかには稲を踏みつけるなどの被害もあるようです。なお、日本では害獣として指定されていないので、被害があったとしても駆除してしまうと鳥獣保護法違反になります。都道府県によって駆除を行っている県、そうでない県なども差があるようです。被害に悩まれている方がいましたら、ひとまずは保健所や役所のようなところに相談してみるのがいいかもしれません。

古代

古代エジプトでは、アオサギは「ベンヌ」(エジプト神話において伝わる不鳥)になっているといわれています。この「ベンヌ」は主にはアオサギだとされていますが、他にもタカやツメナガセキレイ等の鳥だともいわれています。古代ローマでは、アオサギの鳴き声は出来事の予兆だとされ、占いに用いられていたようです。

アオサギの鳴き声

アオサギは鳴くこともあります。とはいえ、あまりきれいな鳴き声とはいえませんが・・

 

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最後に

害獣として扱われている鳥でもありますが、優雅な姿が魅力的でもあります。一方、鳴き声は優雅な姿からはあまり想像できないものですね。。

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