アルパカについて解説!生態は?飼育できる?毛の価値は?

アルパカといったら、白いモコモコの毛にラクダのような垂れ目の愛らしい顔を思い出しますよね。アルパカはラクダ科のラマ属に属する動物で、別名パコともいいます。CMで登場したことで一躍有名となりました。今回は、そういったアルパカについてみていきたいと思います。


アルパカの大きさや生息地、群れ

原産地は南アメリカ大陸の海抜3500〜5000mの湿潤な高原(ボリビア、アルゼンチン北部やペルー南部)で、1頭の雄と10頭程度の雌が群れをなす一夫多妻の形で群れをなして生息しています。妊娠期間は11ヶ月程度で一回のお産で1子を出産します。平均的な大きさは体長150cm〜200cm、体高80〜100cm、体重は50〜55kg程度となります。

アルパカの寿命

飼育下では15年〜20年、野生では5年〜10年程度となります。

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アルパカの毛

アルパカの毛は「アンデスが育てた最高の天然繊維」と言われる通り、極めて良質で高価な物とされています。毛色は黒の他に、白や茶色、灰色などがあり、紀元前3〜4世紀から、人間がその貴重な毛を衣類などに利用するために家畜として飼い、品種改良を行ってきたとされています。

アルパカはペットとして飼える?性格はおとなしい?

性格が穏やかなため、海外では家畜としてだけではなく、ペットとしても飼われることも多く、さらに投資の対象とされることもあります。しかし、個人で飼育するには色々な問題があります。

まず、高価だということが問題となります。日本でも購入することはできますが、一頭が平均でおよそ250万円程度といわれています。また、値段は毛色や毛並みによって異なり、高いものは一千万を超える場合もあります。2013年8月のアンデス山脈の大寒波では25万頭のアルパカが凍死し、特に染色が困難な有色の毛を持つアルパカは絶滅の機器にあるとも言われています。

またアルパカは基本的に群れで生活する習性があるため、1頭飼いが難しいということも問題です。1頭飼いでは神経質になったり、体調を崩したりしやすいようです。餌は、草や苔、干し草や樹皮を好んで食べますが、危害を加えるおそれがあると感じたときには強烈なにおいがする唾液を吐きかける習性もあります。

飼育のための環境として、イタリア・アルパカ協会では、放牧するのであれば、5匹のアルパカを1ha以上の土地で飼うことをすすめています。また屋内で飼う場合には1頭あたり2畳以上の面積の格差が必要です。複数飼いや飼育する場所の確保ができれば、餌や水を欠かさないなど基本的な世話をすればよく、他の動物と比べると飼育は比較的容易ですが、本来適したアンデスと日本の気候の差は大きいため、獣医の往診などこまめな観察は必要となります。

なお、自分の所有地をもたない人は飼育業者と契約して、アルパカを購入したあとで、費用を払って飼育場に預けておくこともできます。とはいえ費用を考えるとなかなか簡単ではないですね。

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投資対象としてのアルパカ

投資対象としてのアルパカについても触れておきたいと思います。それでは、1頭のアルパカからどれくらい利益を得られるのでしょうか?平均すると1頭から1年に2.5kgから4kgの毛が刈り取れます。最も高価なのは、生まれて6カ月以内の子アルパカのものです。毛は丈夫さと細さ、長さ、均質さ、繊維の色に基づいて評価されます。ただしイタリアで飼育されるアルパカの場合、1kgあたり100ユーロ以上の値段がつくのは困難です。ちなみに、毛を刈ることが動物にストレスを与えることはありません。反対に春に毛を刈って、夏の暑さに備えて彼らを軽装にしてやる必要があります。

動物に関係するすべての活動同様に、普通の投資よりも手間がかかるのは想像がつくと思います。日々動物の世話をしたいと思わない人にとって有効な解決は、先程も少し触れましたが費用を払って有能な飼育者に預けることがあります。

しかし、利益は減少します。子の販売額の半分はあきらめなければならないほどです。とはいえ手続きは非常に簡単です。そして、アルパカがずっと信頼の置ける人に委ねられていることで安心していられます。もちろんそれをペットと呼べるかどうかは疑問ですが(笑)。

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最後に

いかがでしたか。人気の高いアルパカですが、値段やスペースなどを考えるとさすがに飼育は難しいところもありますね。動物に投資する、というのはあまり聞いたことのない方が多かったのではないでしょうか。

 

 

 

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