あなたは、アオカケスという鳥を知っていますか。
アオカケスは日本で見られる鳥ではないけど、きれいな青色をしていて、現地では身近な鳥です。
このページではそんなアオカケスについて紹介していきます。
アオカケスとは
スズメ目カラス科に属するカラスの仲間の鳥です。「アオカケス」という名前の通り美しい青色が特徴的です。
英語では「blue jay」といい、MLBのトロント・ブルージェイズの名前はこのアオカケスが由来となっています。
大きさは22~30cmほどで、体重は70~100gほどの鳥です。メスとオスは同色ですが、オスの方が大きくなります。
ちなみに日本にいるカワラバト(一般的なハト)が30~35cmほどなので、それよりは小さいぐらいの大きさです。地域によって多少大きさに差があるようです。
頭には冠羽が発達し、これは鳥の気分によって形が変化します。例えば、アオカケスが興奮したり攻撃的になっているときは、冠羽は完全に上がった状態になります。一方で休んだり餌を食べたりするときは、冠羽は平らな状態となります。
冠羽や背中の部分は綺麗な青色をしており、顔やおなかの部分は白色、首の部分に黒い筋が入ります。
アオカケスはアメリカの中~東部、カナダの南東部といった場所に暮らしています。日本には生息していません。基本的に留鳥ですが、カナダなどの寒い地域では冬に南下することもあります。
日本で見られる鳥ではありませんんが、現地では市街地などでも観察することができるため、身近な鳥であるといえます。
アオカケスの生態
アオカケスの食べ物
アオカケスは雑食で、植物の果実や種、昆虫など様々な餌を食べます。丈夫な嘴をもっており、この嘴で種などを自らの脚で抑えながら砕いたりします。また、個体によって頻度の差はありますが、食べ物を貯蔵しておくこともあります。
アオカケスの繁殖
アオカケスのメイティングシーズンは春から初夏にかけてで、4~5月ごろピークを迎えます。木の主に3~10mほどの高さのところに、木の枝などを利用してカップ状の巣をつくります。
巣を作る場所にはこだわりがないようで、場合によっては民家のポストのような場所に巣を作ることもあるようです。
両親で巣作りや子育てを行いますが、抱卵はメスのみで行います。オスはその間、メスの分まで食べ物を探すことになります。卵は1度に3~6個ほど産み、2週間ちょっとで孵化してきます。
アオカケスの天敵
アオカケスの天敵には鷹などの猛禽類があげられます。飛行速度は速くないため、開かれた場所に出てしまうと餌食になることも多いようです。
また、卵や幼鳥は蛇、猫、リスなどさまざまな動物に狙われることがあります。
アオカケスの寿命
アオカケスの寿命は平均7年程度とされており、最長で13年ほど生きた個体も確認されています。
アオカケスの鳴き声
アオカケスは鳴き声のバリエーションが多く、そのバリエーションは個体によっても多少差があるようです。また、他のカラス科の鳥にもいえることですが、人間の声の模倣もできるようです。
英語の「Jay」という名前は、「ジェイ、ジェイ」と聞こえる鳴き声に由来しています。また、猛禽類(鷹やフクロウの仲間)の鳴き声を模倣し、威嚇をすることもあるようです。
以下の動画でアオカケスの鳴き声を聞いてみてください。
MLBのチーム名に?
先ほども述べましたが、アオカケスはMLB(メジャーリーグ・ベースボール)の球団であるトロント・ブルージェイズのチーム名の由来となった鳥です。かつて元ソフトバンクの川崎宗則選手、元巨人の山口俊投手などが所属しており、現在も元西武の菊池雄星投手が在籍しているなど、日本人の野球選手とも縁が深いチームなので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
アオカケスはカナダのオンタリオ州を代表する鳥とされており、オンタリオ州のトロントに本拠を置くこのチームがアオカケスの名前を採用したようです。
また、アメリカのアニメである「レギュラーSHOW~コリない2人~」というアニメの主要人物の1人である「モーデカイ」は、アオカケスをモチーフとしています。このアニメは日本でもカートゥーンネットワークで放送されています。
最後に
最後に内容を簡単にまとめておきます。
- アオカケスはアメリカやカナダに生息する留鳥で、日本には生息していないが現地では身近な鳥
- MLBのトロント・ブルージェイズのチーム名は、このアオカケスからきている
- 鳴き声は複数あり、英名はその一つである「ジェージェー」という鳴き声からきている
- 体長は25cm程度で、背中や冠羽の美しい青色が特徴的