ヤモリの飼育法や生態を解説!餌は?縁起が良いって本当?

両生類・爬虫類

ヤモリはトカゲの一種で、我々にとって最も身近な爬虫類といわれます。実際、郊外に比べると都市部のほうが個体数が多いなど、意外な側面ももっています。今回はそういったヤモリの飼育法などについてみていこうと思います。

ヤモリは日本にいくつかの種類がいますが、単にヤモリという場合は普通、ニホンヤモリのことを指します。以下における解説はこのニホンヤモリに関するものです。ニホンという名前がついていますが固有種ではなく、中国などにも生息しています。なお、九州南部や離島にはミナミヤモリと呼ばれるヤモリが生息しています。


ヤモリの餌

では、ヤモリは何を食べるのでしょうか。ヤモリは主に、自然界ではガなどの虫を食べています。窓ガラスなどにやってきたヤモリが同じくしてやってきた昆虫などを食べているシーンを見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。ヤモリは夜行性で、獲物を探すため光のあるところにやってくることが多い生き物です。

ヤモリは基本的に生きたものしか食べません。飼育下においては、コオロギミルワームなどが餌に利用されます。これらはペットショップで購入することができます。コオロギは様々な大きさのものが売られていますが、どれを与えるかはヤモリの大きさ次第です。基本的にはヤモリの頭よりは小さなものを与えるようにしてください。あまり大きなものを与えるよりは、小さめの幼虫なんかのほうがいいかもしれません。餌やりの頻度は2,3日に1回、コオロギでいえば2,3匹与えるぐらいです。

なお、妊娠メスなどは拒食する場合があるようです。この場合は素直に逃がしてあげてください。温度が低すぎると同様に拒食状態になることがあります。

飼育ケースのセッティング

まずはフタがしっかりできるプラスチックの飼育ケースを用意します。大きさは2,30cm程度と考えればいいです。床材はキッチンペーパーなどで十分で、なくてもかまいません。

続いて、ヤモリは夜行性の生き物のため隠れることができるシェルターを用意してあげましょう。要は隠れ場所をつくる、ということです。植木鉢のかけらなどで十分です。最後にこれは毎日霧吹きをしていれば必要とはいえませんが、水飲み場を用意してあげてもよいです。適当な浅めの容器に水を入れたものでOKです。水は毎日交換してあげてください。

また冬季、中途半端な室温の室温で管理するのはあまりヤモリにとってよくありません。寒いところで冬眠させてもよいですが、失敗することもあるのでできればヒーターなどで温めて夏と同じように活動させるのが無難です。

飼育下での日常の世話

餌やりのほかに大事なのは霧吹きをしてやることです。ヤモリは霧吹きされた水をよく飲むので、霧吹きはしっかりしてあげましょう。あとはどこにでもフンをするため、フンの掃除も必要です。

ヤモリは縁起が良い?

ヤモリは人家のまわりの害虫を食べることから縁起が良いとされてきました。ヤモリを漢字で「守宮」「家守」などと書くことからも、このことが伺えます。さらに人に害を加えることはほとんどなく、人間にとっては有益な生き物とみなすことができます。

なかにはヤモリは見た目的にあんまり・・・などという方もいると思いますが、そういった一面も持っていると思えば少し見方も変わるのではないでしょうか(笑)。

ヤモリの寿命

ヤモリの寿命はおよそ10年ぐらいだといわれています。意外と長生きですね。

ヤモリが壁に張り付ける理由

ヤモリはしばしば先程も述べたように餌を求めて家の窓ガラスなんかにもやってきます。そんな時にヤモリは地面と垂直のガラスに張り付きながら、落っこちることなく自由に行動しているのは不思議ですよね。その秘密は足の指にある趾下薄板にあります。趾下薄板には1/1000mmといったレベルの太さの毛が生えており、さらにこの毛はさらに1/1000倍ほどの太さの毛によって構成されています。この毛によって発生するファンデルワールス力の作用によりヤモリは壁面に張り付くことができます。

ファンデルワールス力は高校の化学で出てくるのでご存知の方も多いと思いますが、簡単に言えば原子や分子の間に働く弱い引力です。毛と壁の凹凸がかみ合うことによりこのファンデルワールス力が発生しています。壁を這うことのできるロボットなど、このヤモリの特性を利用するための研究もおこなわれています。

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最後に

いかがでしたか。実は縁起も良いとされるヤモリ。興味のある方は飼育も試してみてください。

 

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