アサギマダラを解説!渡り蝶?生態や幼虫の食草、寿命は?

あなたは、アサギマダラという蝶を知っていますか。「浅葱」という名前の通り薄い青緑色をした翅が非常に綺麗で、長距離を移動するなど蝶としては異質な生態をしています。ここでは、そういったアサギマダラについて解説していきたいと思います。


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外見の特徴

アサギマダラの「浅葱」という名前は浅葱色、現在で言う青緑色を意味します。その名の通り翅の内側が薄い青緑色をしており、黒~茶色の翅脈があります。翅の外側は黒っぽい色をしており、薄衣青緑色の斑点がはいります。す。オスとメスの外見上の違いはあまりなく、外見で区別するのは難しいです。

アサギマダラは後で述べますが幼虫時代に毒のある植物を食べることで毒化し、天敵から身を守っています。鮮やかな色は、天敵へ毒があることを知らせるためのものだと考えられています。このような色を警戒色といいます。

幼虫は黒地に4列の黄色の大きな斑点が多数並び、さらに多くの白い斑点があります。さらに頭の後ろ側と尾にそれぞれ2本の角ももっています。幼虫は成虫とは違い、さほど綺麗ではありません。

カバシタアゲハについて

アサギマダラによく似た蝶に、カバシタアゲハという蝶がいます。この蝶は日本にはいませんが、東南アジア等に生息しており、アサギマダラにそっくりな外見をしています。その反面、毒はもっていません。

これは、外見をアサギマダラと似せることで自身に毒があると天敵に勘違いさせ、身を守る策略と考えられています。このようなやり方はベイツ擬態と呼ばれます。

大きさや生息域

アサギマダラの前翅長の大きさは5cmぐらいと、大型の蝶です。日本から朝鮮半島、シベリアのほうまで広範囲に分布しています。

アサギマダラの生態

発生時期

本土では主に初夏から秋にかけて見られる一方で、南西諸島では秋から冬にかけて見られます。夏のような暑い時期は標高1000m以上など比較的高い地域で見られる一方、秋になると南下し、九州や沖縄などの南西諸島で多く見られるようになります。移動に関しては下の長距離移動の欄を参照してください。

幼虫の食草

幼虫はガガイモ科の植物(キジョラン、イケマなど)を食草としています。これらの食草にはアルカロイドという毒素が含まれていますが、アサギマダラはこのアルカロイドを自身の体へ取り込むことで毒をもち、敵から身を守っています。

フジバカマとの関係

アサギマダラのオスは、フジバカマという植物によく集まる姿が観察されます。フジバカマは秋の七草の1つですが、最近は数が減っており、環境省のレッドリストにも記載されている植物です。晩夏から秋ごろに淡い桃色の花を咲かせます。

フジバカマにはピロリジジンアルカロイドと呼ばれる毒性のある物質が含まれています。この物質がオスにとって重要なようで、この物質を取り込まなければ性フェロモンが分泌できないと考えられています。性フェロモンは異性を惹きつけるのに必要な物質ですので、これが分泌できないと子孫を残せません。アサギマダラのオスにとってフジバカマのような花は子孫を残すうえで非常に大切なのです。

長距離移動

アサギマダラは蝶としては異質といえる、鳥のような長距離移動を行います。蝶にそれぞれマークをつけて放ち、移動を調べるマーキング調査が行われるようになり、少しずつではありますが長距離移動の実態もわかってきました。

研究により、夏に本土にいたアサギマダラの多くが九州や南西諸島や台湾など温暖な地域へと移動していることが明らかになっています。1000km以上の距離を移動する個体もザラにいて、中には1日で200kmもの距離を移動した個体も見つかっているようです。南下に比べると数は少ないですが、南西諸島から本州への逆ルートをたどった個体も発見されています。

だとしたら、夏に本土にいた個体が、冬には南下して卵を産んで、成虫になったらまた北上・・・といったストーリーが考えられます。実際に、そのようなアサギマダラもいるようです。逆ルートをたどった個体なんかは、まさにそういったアサギマダラとも考えられます。

一方で、移動先の南西諸島でアサギマダラの死骸は、予想ほどは見つからないようです。沖縄では、大量のアサギマダラが来たと思えば数日で去って行き、卵や幼虫は見つからなかったという報告もあります。このアザキマダラの場合は、移動の中間地点だったということなのでしょう。

実際問題、アサギマダラの大移動についてはまだまだよくわかっていないのが実態です。今後研究が進めば、大移動の秘密が明らかになるかもしれません。

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アサギマダラの寿命

アサギマダラの成虫の寿命はだいたい4か月ぐらいです。

最後に

謎だらけの長距離移動や、食草から毒を取り込んで身を守るなど、アサギマダラは一種の蝶とは思えない奥深い昆虫です。

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