トンボというと、やはり日本人にとってなじみの深い昆虫ですよね。
有名なのは秋の風物詩にもなっている赤とんぼ等がありますが、トンボはそのほかにも様々な種類がいます。
ここでは、日本にいるトンボの種類を紹介します。
オニヤンマ
日本のトンボの中では最大のトンボで、全長は10cmを超えるものも多いです。
黒色の体に黄色の縞がはいっており、緑色の眼は特徴的です。
トンボは肉食で、飛翔している昆虫を捕らえて食べたりします。オニヤンマはあのスズメバチでさえとらえて食べてしまうこともあり、巨体に似合うハンターぶりを発揮しています。
オニヤンマはアブやハチを捕らえて食べることもあり、シオヤアブやオオスズメバチといった獰猛な昆虫を捕らえて食べることまであります。
関連記事:スズメバチも恐れる?シオヤアブ!生態は?刺すから危険?
日陰になる、涼しい水辺などに生息しています。
ギンヤンマ
~ヤンマ、とつくトンボの中でも、よく見かける種類です。
オニヤンマよりは小さいですが、全長7cmほどになる大型のトンボです。
名前からして灰色のトンボなのかと思うかもしれませんが、頭、胸の部分は緑色、腹の部分は黄色と黒の2色で構成されています。
オスとメスを見分けるには、胸と腹の境界部分を見て目立った水色があればオス、なければメスとなります。
<オスとメスの交尾画像>
出典:https://ja.wikipedia.org
ちなみに右側のメスはお尻を水中に突っ込んでるよね。このメスはオスに繋がったまま産卵しています。
アキアカネ(赤とんぼ)
全長は40mmほどで、赤い体が特徴的です。成虫になって少しすると高い山へと移動をはじめます。
6月ごろヤゴから成虫となりますが、アキアカネは暑い夏は苦手なので、羽化して気温が上がっていくにつれ、涼しい高山など山の中へ移動していきます。
夏は比較的涼しい高い山の中で過ごし、秋になると平地や低い山へと再び下りてきます。降りてくる間に、体の色はオレンジ色から綺麗な赤へと変化します。
そして交尾や産卵を行い、11月~12月ごろまで生きます。
<赤く変色する前のアキアカネ>
出典:http://albireo190.blog.so-net.ne.jp
人間との結びつきも大きく、「夕焼け小焼けの赤とんぼ~」の歌いだしで始まる童謡「赤とんぼ」はご存知の方が多いのではないでしょうか
。様々な言い伝えも残っており、捕まえると災いが起こるという伝説も各地で残っています。また、これとは矛盾するようですが解熱剤として利用されることもあります。
俗に赤とんぼといわれるトンボは、このアキアカネであることがほとんどです。
赤とんぼは、ずっと体が赤いわけじゃなく、秋に平地に下りてくるころにあの綺麗な赤色になります。
シオカラトンボ
最も身近なトンボの1つで、黒色と青っぽい灰色の2色で構成される体が特徴的です。
この体色を塩に見立ててシオカラトンボという名前が付きました。一方メスは黄色っぽい色をしており、その色からムギワラトンボという別名がついています。オスも未成熟な場合メスのような色になります。
<ムギワラトンボ(シオカラトンボのメス)>
出典:https://ja.wikipedia.org
体長は5cm強で、主として低地に棲むため我々の周りでもよく見られるトンボです。
成熟したオスは綺麗な色をしているので、すぐにわかると思います。
イトトンボ
イトトンボはイトトンボ亜目に分類されるトンボの総称です。腹の部分が糸のように細く、前後の翅の大きさが等しいなどの特徴があります。
水辺近くに多く生息しており、飛び方もゆったりしていてあまり水辺付近を離れることもありません。
イトトンボに関しては、詳しくは以下の記事で解説しています。
関連記事:イトトンボを解説!生態やヤゴの飼育法、種類は?越冬する?
ウスバキトンボ
出典:http://photozou.jp
世界の広範囲に分布するトンボです。
体長は5cmほどで、赤とんぼと混同されることもありますが、体は黄色~オレンジ色でアキアカネ(赤とんぼ)とは別種です。
8月~9月ごろによく見られますが、寒さに弱いため冬が近づくとみることはできなくなります。
ショウジョウトンボ
メスは茶色ですが、オスは眼まで全身真っ赤な体色をしていてとても見ごたえのあるトンボです。体長は5cm程度となり、アキアカネよりは少し大型になります。
攻撃的なトンボで、オスは単独で縄張りを持つなどしています。
なお、メスはオスと比較すると地味な色をしています。
<ショウジョウトンボのメス>
出典:https://ameblo.jp
ノシメトンボ
出典:http://photozou.jp
~アカネという名前ではありませんが、アキアカネと同じアカネの仲間に分類されます。体長は45mm程度で、色もごく普通といった感じですが、オスは成熟するとやや赤が入ります。
贈答品等につける熨斗(のし)目模様に似ていることからこの名前がつきました。
地方によってはクルマトンボなどと呼ばれることもあります。
<成熟したオス>
出典:https://ja.wikipedia.org
最後に
すべてを挙げることは難しいのですが、トンボはこれ以外にも種類は多くいます。
真っ赤なショウジョウトンボなど、こんなのがいるのか!というものも多いですね。
トンボを見かけたときには、どの種類かな?などとと考えてみると面白いかもしれませんね。