イトトンボを解説!生態やヤゴの飼育法、種類は?越冬する?

イトトンボは、トンボ目イトトンボ亜目に分類されるトンボの一種です。名前のように糸のように見えることもあるほど、体の部分が細いのが特徴的です。ここでは、このイトトンボについて解説していきます。


イトトンボの種類

ひとくちに「イトトンボ」といっても、実際には多くの種類がいます。イトトンボ亜目に分類されるものとしては、イトトンボ科、モノサシトンボ科、ハナダカトンボ科、ミナミカワトンボ科、アオイトトンボ科、カワトンボ科といった科があります。日本では大型の種類を除いたイトトンボ亜目の総称として、イトトンボという名が使われることが多いようです。

日本にいるイトトンボの代表的な種類としては、美しい黄色をしたキイトトンボ(写真上)、赤色をしたベニイトトンボ、オスの水色と黒のツートンカラーが美しいセスジイトトンボやオオイトトンボ、クロイトトンボ(写真下)ほぼ全身青色をしたルリイトトンボなどがいます。

外見の特徴

イトトンボは種類によって色彩や細かな形は異なりますが、大まかな特徴としては前後の翅の形や大きさがほぼ同じなこと(このことからイトトンボ亜目は均翅亜目とも呼ばれます)、腹部(翅の付け根より下側)が細いこと、複眼(目)が小さいことなどが挙げられます。

イトトンボといえばあまり派手な色をしているイメージはないかもしれませんが、キイトトンボやベニイトトンボなど、鮮やかな色をしているものが意外と多いです。その他でも、要所要所の青色が美しいものが多くいます。

イトトンボの生態

イトトンボは基本的には水面近くをゆっくりと飛ぶことが多く、あまり水面から離れることはありません。そのため、田んぼなど我々の身の回りでスーッと広範囲を飛んでいる他のトンボに比べると、行動範囲も狭くゆったりした感じがあるようです。

イトトンボの餌

イトトンボは成虫、幼虫ともに肉食で、成虫はハエなどの小さな昆虫を餌としています。幼虫(ヤゴ)は水中のボウフラなどの小さな生き物を食べて暮らしています。

イトトンボの繁殖

イトトンボの繁殖において、1つ特徴的なのが交尾です。イトトンボのオスとメスが交尾をするとき、以下の写真のように細い腹部がハート形のような形でつながります。

交尾が終われば、メスは水中植物の中などに産卵します。基本的にはオスとの連結を解いてから産卵を行いますが、中にはオスがつながったまま産卵を行う場合もあるようです。

越冬する?

数は多くありませんが、イトトンボの中には成虫で越冬する種類がいます。成虫で越冬するタイプのイトトンボとしては、オツネントンボ、ホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボといった種類が知られています。オツネンという名前は、成虫で越冬することからオツネン(越年)とつけられたようです。

イトトンボの飼育

イトトンボの成虫をまともに飼育するのは不可能に近いですが、幼虫(ヤゴ)であれば飼育して羽化までもっていくことも不可能ではありません。

水槽やバケツなどを用意してカルキ抜きをした水を入れ、後はトンボが羽化できるよう棒を水面から出るようにセットしておき、あとはヤゴを入れてやればOKです。無理に用意しなくても羽化してくれることもありますが、水草や砂利などがあればより良いでしょう。

餌はボウフラやイトミミズなどの小さい水中の生物を用意します。他のトンボのヤゴとは違い、イトトンボのヤゴは大きな餌は食べられないので、なるべく小さな餌を用意してください。羽化が近くなってくるとヤゴの羽が盛り上がってくるなど変化が現れます。それまでにはかならず棒などで上陸できる環境を用意してください。

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最後に

イトトンボは普段の生活で気に留める機会は少ないかもしれませんが、綺麗な体色やハートをかたどって交尾をするなど、なかなか面白くてかわいい昆虫です。見かける機会があれば、一度立ち止まって観察してみても面白そうです。

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