オウゴンオニクワガタは、名前に「黄金」とつくように金色をしたクワガタムシです。10年ほど前にはやってムシブームのきっかけになったムシキングではつよさ180の甲虫として登場していました。人気も高いクワガタムシで、飼育されることもしばしばです。では、オウゴンオニクワガタはどうやって飼育すればよいのでしょうか。今回は、オウゴンオニクワガタの飼育法についてみていきたいと思います。
大きさや生息域
オウゴンオニクワガタの大きさはだいたい4~8cmぐらいです。マレーシアやインドネシアなど東南アジアに生息しています。生息地に関しては、以下の種類の覧も参照にしてください。
オウゴンオニクワガタの飼育法
単に飼育するだけなら普通のカブトムシやクワガタとそこまで違いはありません。容器に昆虫マットと転倒防止用の止まり木を入れ、餌として昆虫ゼリーを与えればOKです。とはいえ外国のクワガタムシなので、温度管理は必要です。
温度について
温度はだいたい25℃程度に保ちます。熱帯の昆虫ですが、実際には標高1000mを超えるような山の中に生息しているので暑すぎ、寒すぎは苦手です。温度管理は頭を悩ませる問題ですが、あまり暑すぎる、寒すぎる時間が続くと死んでしまう可能性もあるので注意してください。
産卵させるには
産卵のさせ方や幼虫飼育はタランドゥスオオツヤクワガタ(タランドゥスオオツヤクワガタの飼育法はこちら)に共通する部分が多いです。基本的には産卵木に産卵しますが、オオクワガタ等に用いるような普通のクヌギやコナラの木を産卵木に用いても産卵はしません。
オウゴンオニクワガタを産卵させるには、霊芝材やカワラ材といった少し特殊な産卵材を使用する必要があります。この産卵木はだいたい2本1000~1500円ほどで売られています。
使用する産卵材以外は特にほかのクワガタと違いはなく、クワガタ用の昆虫マットを敷いてそこに産卵木を6割ほど埋めておけばOKです。
なお、産卵木でなくてもカワラタケの菌糸を用いて産卵させることもできます。簡単な方法で言えば、霊芝材やカワラ材の代わりに幼虫飼育に用いるカワラタケの菌糸ビンにメスが入れる穴をあけ、セットしておくことです。同じような形でカワラタケの菌糸ブロックを用いてもよいです。
以前はいくらブリードさせてもまったく産卵せず、お手上げ状態だったのですが、霊芝材やカワラ材を用いれば産卵することが分かり、難易度はがくんと下がりました。
幼虫飼育について
幼虫飼育に関してもタランドゥスと基本的には同じです。オウゴンオニクワガタの飼育に用いるのはカワラタケの菌糸ビンです。それ以外は基本的にほかのクワガタの幼虫を菌糸ビンで飼育する際と要領は変わりません。
オウゴンオニクワガタの種類や値段
オウゴンオニクワガタはいくつか種類があります。以下で主な種類を紹介します。
名前 | 生息地 | 特徴 | 値段 |
ローゼンベルグオウゴンオニクワガタ | ジャワ島 | 最も一般的なオウゴンオニクワガタ | 3000~8000円ぐらい |
モーレンカンプオウゴンオニクワガタ | スマトラ島、ミャンマーなど | ローゼンより小型、つや消し | ローゼンより少し高め |
ババオウゴンオニクワガタ | タイヤミャンマーなど | 希少価値高め | 1万円ぐらい |
などになります。良く売られていて値段も安いのはローゼンベルグなので、初めての方はそこから始めてみるのがいいと思います。
オウゴンオニクワガタは生息地から輸入したもの(ワイルド品)がよく売られているのですが、実際には現地から輸入したものであっても現地でブリードされたものが輸出されている可能性があります。この場合、野外で活動したものを取ってきたわけではないので、メスはもちろん交尾が済んでいません。
そのため、野外品の場合はメスはすでに原産地で交尾していることが多いので、わざわざ交尾させなくても産卵すると言われていますが、オウゴンオニクワガタの場合にはこのことは当てはまりません。すなわち、交尾させずにいるとまったく産卵しないこともあります。
なので国内ブリード、野外品にかかわらず交尾させてから産卵させるのが無難だと思います。交尾をさせるには、小さめのケースにオスメスを一緒に入れておけば交尾してくれる場合が多いです。昆虫ゼリーのところにオスとメスが一緒にいれば交尾が完了している1つの目安とされます。
オウゴンオニクワガタの寿命
寿命は8~12か月ほどと、比較的長生きなクワガタムシです。
最後に
いかがでしたか。綺麗な黄金色をしたクワガタ、ぜひ一度飼育してみてください。