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今回は『逃げない鳥!?ハクセキレイ!生態や餌は?鳴き声は?』というテーマでお送りしていきます。
ハクセキレイは、スズメ目セキレイ科に分類される鳥です。市街地でも観察できることがある鳥で、かつては日本の北部でしか観察できませんでしたが、最近になって分布を広げ、現在では東日本においては普通種になっています。

大きさや生息域、外見の特徴

出典: https://commons.wikimedia.org


大きさはだいたい20cmぐらいだよ。スズメ(15cmぐらい)とカワラバト(30cmぐらい)の間って感じかな?
一口にハクセキレイと言ってもいくつかの亜種がいるんだ。まずは、ハクセキレイの亜種やその生息地について解説していくよ。
普段日本で見られるハクセキレイは、学名でMotacilla alba lugensと書き、基亜種であるタイリクハクセキレイ(Motacilla alba)の亜種の1つです。
基亜種タイリクハクセキレイはヨーロッパ大陸やアイスランドといった地域に生息しています。
単に「ハクセキレイ」といった場合は、一般的に日本で見られるMotacilla alba lugensのことを指します。当記事でも単にハクセキレイといった場合は、この亜種のことを指していることとします。
ハクセキレイは、本州以北に分布しています。以前は東北地方ぐらいまでしか生息していませんでしたが、次第に分布域を広げ、現在は本州以北では普通種として見られるまでになりました。
体色は全体的に白っぽいですが、頭や肩、背中は黒色または灰色になっており、胸は黒くなっているのがハクセキレイの特長です。
なお、西日本では主に中国や朝鮮半島のあたりに分布するホホジロハクセキレイ( Motacilla alba leucopsis)が見られることもあります。
基本的にはこの2亜種が日本で観察される種類として挙がりますが、他にもシベリアハクセキレイなどのいくつかの亜種が日本で観察されたこともあります。
<ホホジロハクセキレイ>

出典:http://ooo.d.dooo.jp
<シベリアハクセキレイ>

出典:http://www.ne.jp
ハクセキレイとホホジロハクセキレイの違い


1つ違いとして挙げられるのは、過眼線の有無だよ。
過眼線っていうのは、文字通り目のところに入る線のことだ。
この過眼線が、ハクセキレイにはあって、ホホジロハクセキレイにはないんだ。
だけど最近は両者が交雑してできた個体もいるから、一概には言えないけどね。

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セグロセキレイ

続いて、セグロセキレイとの違いを解説するよ。
<セグロセキレイ>

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セグロセキレイと、ハクセキレイの顔に注目してみて。一番分かりやすいのは、眼の下の部分の色だよ。
セグロセキレイは眼の下まで全体的に黒いけど、ハクセキレイは黒線が入る程度で顔の部分はほとんど白だよね。
こんな感じで、セグロセキレイとは比較的簡単に見分けることができるよ。
ハクスキレイの生態


ハクセキレイは主に水辺でよく見られます。水辺が近くにあれば、町の中や市街地であっても普通に見ることができます。
ハクセキレイは群れをつくることはなく、冬場は単独行動、夏場もつがいで行動します。
縄張りを持つ鳥で、人懐っこい面とは裏腹縄張り意識が強いようです。自種間だけでなく、セグロセキレイなど他種と縄張り争いを繰り広げることもあります。

窓ガラスに映った自分自身を縄張りに侵入してきた他個体だと勘違いして、窓ガラスに体当たりしてくることもあるほどだよ。
ハクセキレイの繁殖
ハクセキレイは枯草などを用いて、子育てのための巣をつくります。後でも述べる通り人への警戒心も薄く、民家の隙間などに巣をつくることも多いです。
そして初夏ごろに卵を産みます。卵は1度に4~5個ほど産みます。
2週間ぐらいで抱卵期を終え孵化し、雛はもう2週間ちょっとで巣立ちします。抱卵は主にメスが行います。
ハクセキレイの餌・食べ物
ハクセキレイは主に昆虫やミミズなどを捕まえて食べています。
ハクセキレイはまずは高いところに留まって狩りに適した場所を探し、地面に降りて歩きながら昆虫などの餌を捕らえて食べています。
畑の害虫を食べてくれることから、益鳥として扱われることもあります。
雑食性なので、人間が与えたパンを食べる姿も観察されているようです。
※野鳥への餌やりはしないようにしてくださいね。
飼育は可能?


ふと気になったんですけど、ペットとして飼うことはできるんですか?

そもそも野鳥の飼育は法律で禁じられているから、許可なしでの飼育はできないよ。
もし雛を保護した場合も、人間の手でちゃんと育てられるかと考えると、現実的に難しいんだ。そういった場合は、とりあえず外に出しておいて親鳥が迎えに来ることを信じて待つのが一番だよ。
来なければ、自然界では生きられない子だと諦めるしかないかな・・・。
もし雛を保護してどうしても助けたい場合は、まずは動物病院等に相談してみるのも良いかもしれません。
実際に保護するとなれば、県の環境保全課等に連絡して、許可をもらってください。
とはいえ、鳥の雛の飼育は
- 1日に数回餌を与える必要がある
- 雛は体温調節ができないため、温める必要がある
など、困難を極めるものです。
そういったことを踏まえて「保護しない」という選択を取るのも、かわいそうではありますが致し方ないことです。

可愛いし育てたくなる気持ちもわかるけど、そういう難しい現実をしっかり踏まえたうえで、保護するか判断してね。
ハクセキレイは逃げない鳥?

ハクセキレイは人をあまり恐れず、人が数m近づいたところであまり逃げようとしません。
さすがに1mぐらいまで近づくと逃げるようですが、それでも遠くまで飛び立ったりはしないようです。
というのも、ハクセキレイはもともと警戒心が薄い鳥です。
加えて言えば、人間に害を及ぼす鳥ではなく、人間が彼らに危害を加えることもあまりなかったため、彼らの人間への警戒心が薄らいだ、などといわれます。

それだけ、人間への警戒心はあまりないんだろうね。この警戒心のなさが「逃げない」って言われる主な理由だろうね。
ハクスキレイの鳴き声
ハクセキレイは「チュチン」といった感じで鳴きます。以下の動画で鳴き声を聞いてみてください。
なお、飛んでいるときは「チチチッ」といった感じで鳴きます。
最後に
今回は『逃げない鳥!?ハクセキレイ!生態や餌は?鳴き声は?』というテーマでお送りしてきました。
ハクセキレイは人間への警戒心も薄く、本当にかわいい鳥ですよね。その見た目とは裏腹に、縄張り意識が強いのは意外ですね。
あなたもそんなハクセキレイを見かけることがあれば、是非少し足を止めて観察してみてくださいね。
盛りだくさんの内容で紹介していくから、是非最後まで読んでみてね。