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今回は『ヘルマンリクガメの飼育法を解説!大きさ、餌、寿命、温度など』というテーマでお送りしていきます。
ペットとして人気の高いヘルマンリクガメ。
リクガメの中でも飼育は簡単で、入門種の1つにも数えられる種類です。

ヘルマンリクガメとは

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ヘルマンリクガメはスペイン、イタリア、南フランス、トルコに生息するリクガメです。
- ヒガシヘルマンリクガメ
- ニシヘルマンリクガメ
- ダルマティアヘルマンリクガメ
の3種に分けられます。
そのうち日本で出回っているのは
- ヒガシヘルマンリクガメ
- ニシヘルマンリクガメ
の2種です。
ヘルマンリクガメは甲長は約20㎝と小柄なリクガメで、甲長はヒガシヘルマンリクガメ>ニシヘルマンリクガメ>ダルマティアヘルマンリクガメとなります。
日本ではヒガシヘルマンリクガメの流通量が多く、ニシヘルマンは流通量が少なくレアなため高価で取引されています。
ダルマティアヘルマンリクガメはそもそも輸入例もないようで、出回っていることはまずありません。
ギリシャリクガメとの違い
ヘルマンリクガメは、同じグループのギリシャリクガメとよく似ています。
ギリシャリクガメとは、しっぽのすぐ上の甲羅(臀甲板)が1枚か2枚かという違いで見分けることができます。
<ギリシャリクガメ>

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<ヘルマンリクガメ>

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臀甲板が2枚あるのがヘルマンリクガメ、1枚なのがギリシャリクガメです。

- 基本的に人懐っこくて物怖じしない性格
- 気候にも適応しやすい
- 丈夫
といった点から初心者でも飼育しやすい種類だよ。
それじゃ、飼育法を具体的に見ていこう。
必要なアイテム
ケージ

ヘルマンリクガメは、小柄なのでケージでの飼育が可能です。
幼亀の場合は60㎝~90㎝、成亀は90㎝~120㎝のサイズのケージまたは水槽等を使用しましょう。
ヘルマンリクガメは小柄ですが、活発な性格でよく動き回ります。そのため、甲長の4~5倍を目安に個体のサイズに合わせて選んであげましょう。
ヘルマンリクガメは日本の気候とよく似た地域に生息しており、寒さに強く丈夫です。
しかし、高湿度は苦手で、適正湿度は約60%と言われています。そのため、空気のこもりやすいタイプの水槽や風通しの悪いタイプのケージは避けましょう。
床材

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床材には一般的に、湿気を適度に含むことができ、ジメジメしすぎない素材のヤシガラが使用されています。
その他好みに合わせてウッドチップ、赤玉土などの天然素材のものを使用することも可能です。5㎝~10㎝の厚さで床材を敷き詰め、床材が古くなったり汚れてきた場合はこまめに交換してあげましょう。
保温器具等

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その他、紫外線ライト、保温球、サーモスタット、ペット用ヒーターが必要となります。
紫外線ライトは度数5,0または10,0のものを使用します。保温球は季節によってW数を調節し、春から秋にかけては50Wのもの、冬は75W~100Wのものを使用しましょう。
ヘルマンリクガメの適正温度は昼間の場合25度~28度前後、夜間は18度~20度前後とされています。
そのため、冬場はペット用ヒーターが必要となり保温に気を配らなければいけませんが、比較的寒さに強いので他のリクガメほど神経質になる必要はありません。

ケージ内の温度は全ての範囲を一定に保つのではなく、部分ごとに温度差を付けてあげることが大切です。
30度以上のホットスポット、適温25度の場所、20度前後の涼しい場所(ケージの隅)というようにケージ内の環境を整えてあげるのがポイントです。
購入したショップに近い環境を作ると環境慣れしやすいので、ショップの店員さんとも相談してみると良いと思います。
エサ入れ、水入れ

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その他、エサ入れ、水入れを用意しましょう。
ヘルマンリクガメはよく水を飲み、また清潔な水でないと飲まないこともあるので、毎日こまめに水を取り替えてあげましょう。
ヘルマンリクガメの餌
草食性のヘルマンリクガメには、小松菜やチンゲン菜、大根の葉などのカルシウムを多く含む葉野菜を主食として与えます。
その他、ニンジンやトマト、キュウリ、サツマイモの葉や茎などの野菜もバランスよく与えましょう。
ヘルマンリクガメはリンゴやバナナなどの果物も大好物ですが、果物は糖分が高く与えすぎは糖尿病などの病気の原因となり、また偏食になってしまう可能性もあります。そのため、果物はおやつ程度に少量与えましょう。
市販のリクガメ用の配合飼料は与えすぎると甲羅が凸凹になりやすいので、控えた方が良いでしょう。健康維持のためにも栄養バランスの整った野菜中心の食生活を心がけましょう。
注意点
ヘルマンリクガメは丈夫で、餌をよく食べます。特にベビーのころに餌をどんどん与えると、それだけ早く成長するのでうっかり餌を与えすぎてしまうかもしれません。
一方でこれが落とし穴でもあり、食べるからといって餌を与えすぎてしまうと、食べ過ぎになってしまいます。
甲羅が歪な感じになったり、最悪の場合食べた量が内臓が処理できるキャパを超えて死に至ることもあります。
そのため、餌の与えすぎにはくれぐれも注意してください。
ヘルマンリクガメの寿命

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平均寿命は30年~50年ほどと長命です。

だけど、長生きな分責任も伴う。最後までしっかり飼えるか考えたうえで、購入するようにしてね。
参考記事:クサガメ、リクガメ、・・ペットとしても飼われる亀の寿命
ヘルマンリクガメの値段
ヘルマンリクガメのうちヒガシヘルマンリクガメは、冒頭で紹介した通り流通量が多く、ペットショップなどでも良く売られています。
幼体の場合だと、大体1~3万円程度という値段です。大体2万程度が相場ですね。
ニシヘルマンリクガメは流通量が少なく、値段も高価になる傾向にあります。
病気について

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ヘルマンリクガメも生き物である以上、色々な病気になってしまうこともあります。
亀の病気に関しては以下のページで解説していますので、そちらを参照してください。
最後に
今回は『ヘルマンリクガメの飼育法を解説!大きさ、餌、寿命、温度など』というテーマでお送りしてきました。
当記事で紹介したことを簡単に纏めますね。
- ヘルマンリクガメは日本では2種類が流通していて、基本的には丈夫なので初心者の方にもおすすめ
- 適温は20~28℃で、ケージの中でホットスポット、クールスポットを作る
- 餌は葉野菜を中心にバランスよく
- 寿命は30~50年ほど生き、長寿である
- ヘルマンリクガメはベビー1万円ぐらい~で購入が可能
興味のある方は、当記事を参考に是非飼育にもチャレンジしてみてください。
既に飼育している方も、飼育を検討している方も是非参考にしてみてね。