リャマとはどんな動物?生態、性格は?アルパカとの違いは?

その他哺乳類

ラクダのようなまつげの長い愛らしい目で見つめるリャマ。南アメリカのアンデス地方に多く生息しています。野生のグアナコという偶蹄目の哺乳類を改良した生き物で、アルパカとも良く似ています。今回は、そういったリャマはどのような動物なのか、みていきたいと思います。


リャマの大きさ、生息域

偶蹄目ラクダ科の動物ですが、背中にコブはなく、全身が白や茶色の毛でおおわれています。体高は1.2m、体長は2m程度、体重は70〜140kgです。アンデス山中の標高2000〜4000mの高山地帯の草原やヤブなどで群れで生息しています。白、黒、茶色など、毛の色のカラーバリエーションが多いです。

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リャマの生態

草や木の葉、苔類などを食します。一夫多妻性でオスはメスとのハーレムを作り、妊娠期間は360日程度です。普通一回のお産で一子を出産します。2年〜3年で成熟し、寿命は15年〜20年と言われています。

家畜としてのリャマ/リャマの性格

ペルーやボリビアの山岳地域では、昔から家畜として飼われ、荷物を運搬したり、その毛や毛皮が衣類になるなど大変重用されている動物です。映像などで見ることも多いですよね。性格はおとなしく穏やかで、人にも慣れやすいとされています。

血液中のヘモグロビンの酸素結合度が高く、常に高地トレーニングをしているようなリャマは、愛らしい顔に似合わず屈強で、海抜4000m程度の高地でも自分の体重の30%程度の荷物を数十キロ運ぶことができます。

現地では肉も食されますが、タンパク質豊富で脂肪分は少なくヘルシーなものの、ガムのように硬いという話です。また、近年では使用する地域が少なくなってきているものの、今でも食物繊維を多く含むリャマの糞は燃料として使われています。皮下脂肪もローソクに使われています。古くインカ帝国の時代から重用されていたリャマは、特に真っ白な毛や濃い焦げ茶色のものが特に生け贄として捧げられたといいます。

毛の質は?

毛の質はアルパカの方が平均的に上質です。とはいえリャマは警戒心が緩やかで、人慣れもしやすいため、家畜として適しており毛の質に関係なくよく飼われています。なおアルパカとの違いは、アルパカにもよく似ていますが、リャマはアルパカより大きく、アルパカの耳が短く尖っているのに対して、リャマの耳は長くバナナのような形をしています。ただ、怒るとアルパカのように胃の内容物をペッと吐き出すことがあるようですので、怒らせないようにしましょうね。

見ることのできる動物園

日本でも、那須動物王国、上野動物園、マザー牧場、鹿児島の平川動物園など各地で見ることができます。平川動物園では、昨年ジニアというメスのリャマが生まれ、そのかわいい動画もみることができますよ。

飼育は可能?

アルパカと同じように群れで生活するので犬でもよいので一緒に飼った方がよいようです。昼間は自由に動ける牧草が生えた牧場の広大な土地があれば、小屋は6畳程度でもよいとされていますが、狭い小屋だけでの個人飼育は難しいと思った方がよいでしょう。

また、牧草の寒冷な高地で育つ生き物ですので、夏になる前に毛を刈って少しでも涼しくなるようにしてあげる必要があります。スイスでは、環境保護と多角化が求められている農家の収入増加の目的で、アルパカやリャマを飼育することが増えていますが、同じような環境でもスイスの柔らかい草では下痢をするなど数世代を経ないと適応が十分にすすまないことも指摘されています。

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最後に

アルパカに似た動物としてよく知られているリャマでした。見てみたい方は動物園なんかで是非見てみてください。

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