サイホウチョウという鳥は、文字通り裁縫をおこなう鳥として知られています。
そうはいっても、鳥が裁縫をするなんて想像できないという方は多いのではないでしょうか。
今回は、そんな「裁縫する鳥」サイホウチョウについて紹介していきます。
生息域、種類
サイホウチョウは東南アジア、南アジアのあたりに生息しています。日本にはいません。
サイホウチョウはスズメ目セッカ科に属します。同じグループに属する鳥としては、セッカという鳥がいて、クモの糸を利用して巣を作ることで知られていますが、こちらは日本でも見られます。
サイホウチョウにはいくつかの種類がいますが、もっとも有名なのはオナガサイホウチョウ(Common tailorbird)と呼ばれる種類です。
サイホウチョウは英語でTailor birdと書きますが、Tailorを日本語に訳すと仕立て屋や裁縫師などといった意味になります。
裁縫する、ということがとにかく特徴的な鳥なのです。
サイホウチョウの大きさや特徴
サイホウチョウの大きさは10~14cm、重さは6~10gほどです。
スズメの大きさは15cm弱ぐらいなので、それよりも小さい鳥だと考えられます。
オナガサイホウチョウの上側の羽毛はオリーブ色、下側は白色をしています。イメージとしてはメジロなどに近いと思います。
サイホウチョウは種類によって外見の特徴も異なっていて、例えば「ズアカサイホウチョウ」は、その名の通り頭の部分が赤い色をしています。
サイホウチョウの生態
サイホウチョウはどこにいる?
サイホウチョウは基本的には落葉樹の森や藪の中などで見つかります。ですが、森の中でないとみられないとも限らず、都市の公園や庭などで見かけることもあるようです。
サイホウチョウの食べ物
サイホウチョウはおもに甲虫やカメムシなどの昆虫を食べて暮らしています。他にも小さい木の実、花の蜜などを食することもあります。
活動的な鳥で、餌を探すために飛び回ることも多く、傍から見ると疲れ知らずに見えるほどです。
サイホウチョウの繁殖、巣作り
サイホウチョウの特徴は、何といっても巣作りにおいてみられる裁縫です。1,2枚の大きな葉を折りたたんだり、裁縫したりして巣を作っていきます。
巣作りを行うのはメスで、巣は小さい木や藪の中に造られます。糸にはクモの巣の糸や草などを用いるようです。
サイホウチョウの生息域にはヘビなどの天敵も多いため、なるべく天敵に見つかりにくいところに巣をつくります。
メスが巣を作っている間、オスは見張りをしています。
2~4個の卵を産み、抱卵期間は2週間ほど、抱卵はメスが行います。子育てはオスとメス共同で行い、巣立ちができるようになるまで1か月弱ほどかかります。
最後のまとめ
最後に内容を簡単にまとめておきます。
- サイホウチョウは東南アジア、南アジアなどに生息する鳥
- 大きさはスズメより少し小さい程度で、比較的小型
- 昆虫や木の実などを食べて暮らしている
- 巣作りの様子は、まるで裁縫をしているかのように見える
- 巣作りはメスが行う