あなたは、オニオオハシという鳥を知っていますか。オニオオハシは、キツツキ目オオハシ科の鳥で「オオオオハシ」と呼ばれることもあります。聞いただけでは、鳥なのかどうかもわかりませんが、実際に見てみると、きっとテレビや映画で目にしたことがあるはず。トゥッカーノという名前でぬいぐるみも販売されています。今回は、そういったオニオオハシについてみていきたいと思います。
オニオオハシの外見
オニオオハシは20cmにもなる大きな鮮やかな橙色のくちばしが特徴的です。全長は約55〜65cm、体重は500〜850g。重そうに見えるあのくちばしは実はスポンジのような作りになっていて、重くはないのです。また、あのくちばしで放熱して体温調整をしていることが最近の研究でわかったそうです。大きいくちばしをもつ特徴的な外見から、一度見たら忘れられないのではないでしょうか。
オニオオハシの餌
南アメリカに生息し、主食は熱帯雨林でとれる果実で、パパイヤ、パッションフルーツなどを好みます。飼育する場合、オニオオハシは鉄分が排出できず肝臓に蓄積しやすいので、低鉄分の食餌を与えるようにしましょう。柑橘系の果物は鉄分が多いので、避けましょう。飼育下では、果実の他に、ドッグフードや九官鳥用のフード、ゆで卵などが餌となります。また、昆虫や鳥の卵を食べることもあります。
オニオオハシの性格
オニオオハシは好奇心が強く、おちゃめなところがある鳥です。大変活動的で、鳴き声も大きいです。
オニオオハシの値段
1羽あたりの値段は30万円程度はするようです。
オニオオハシの飼育法
飛び方は直線的で、部屋の中で放鳥すると直線的に飛んで壁や窓に追突して死んでしまうこともあります。また、オニオオハシは本来は5〜10羽ぐらいの群れで生活しています。そのため、広い飼育スペースとできれば複数で飼えることなど、飼育条件はかなり厳しくなってきますので、実際に飼う前にじっくり検討することが必要です。それでも単独でオニオオハシを飼う場合には、縦横1.2m、高さ1.2m以上の囲いが必要です。
また、水浴びが好きなので大きな水入れも準備しましょう。床は、容易に洗い流せるものがよいでしょう。また、オニオオハシは木片やねじ釘、硬貨などの異物にも興味を示し、食べてしまうことがありますので注意したいところですね。
いろいろと飼うには条件があり難しそうですが、条件が整い、慣れてくれると、猫のように人に触られることを喜んだり、一緒にドライブができたりすることもあるそうです。
繁殖させたい場合
繁殖する場合には、さらに大きな囲いが必要になります。しっかりと飛べるスペースが確保できる180cm以上の大きな囲いの中で、自然のヤシの丸太などを入れて巣穴が作れるようにします。さすがに繁殖中はデリケートなので、人の訪問はできるだけ避けて世話をしなければなりません。
雌雄ともに卵を抱き、子育てには雄も協力的ですが、この時期にはコオロギやマウスなどが補給されないと、ヒナを親鳥が食べてしまうこともあるそうです。小指の節程度の大きさにマウスを切って与えるなどの世話も必要ということになると、なかなか個人で繁殖するには大変だなあと思ってしまいますね。
個人で飼うのはあきらめたけれど、見に行きたいなと思う方は動物園で見てみるといいのではないでしょうか。以下でオニオオハシが見れる動物園を紹介します。
オニオオハシの見られる動物園
長崎バイオパークや上野動物園、日本平動物園、札幌円山動物園などで見ることができます。
最後に
飼育となると一筋縄ではいかないかもしれませんが、印象的な姿が魅力的なオニオオハシです。近くに展示している動物園がある場合は見てみてはいかがでしょうか。