ヘルクレスリッキーブルー(ヘラクレスリッキーブルー)は、かつてのムシキングなどでも登場していた、青い上翅をもつヘラクレスです。ムシキングに夢中になった方なら、覚えている方も多いのではないかと思いますが、実はものすごく珍しいヘラクレスオオカブトなのです。今回はそのヘラクレスリッキーブルーについて考察してみようと思います。
↑通常のヘラクレスオオカブト。稀に上翅に青みがかかる個体が存在します。
そもそもヘラクレスリッキーブルーって?
ヘラクレスオオカブトは、多くの亜種が存在しています。ヘラクレス・ヘラクレス(Dynastes hercules hercules)、ヘラクレス・リッキー(dynastes hercules lichyi)、ヘラクレス・オキシデンタリス(dynastes hercules occidentalis)、ヘラクレス・セプテントリオナリス(dynastes hercules septentrionalis)など合わせて10以上の亜種が存在しています。
まあどれもこれも一見似ているのですが、胸角の太さや、頭角の突起の数や形などに違いがあります。もっといえば生息している場所も違いがありますね。ヘラクレスリッキーブルーとは、そのうちの亜種の1つ、ヘラクレス・リッキーのうち、上翅が青色がかったものを指します。
ちなみに後でも書きますが、ヘラクレス・リッキーだけに青色がかった上翅をもつ個体が出現するのではなく、ほかの亜種でも出現することはありますのでそこは留意してください。
どのぐらいの割合で存在する?
亜種によって差はありますが、基本的に1~5%程度と非常に少ない割合です。リッキーに青色が多いと思っていた方もいたかもしれませんが、ヘラクレス・ヘラクレスが最も多く5%程度と言われており、ヘラクレス・リッキーに特別多いというわけではないようです。
もともとヘラクレスオオカブト自体が高値な上に(近年は少し落ち着いてきたでしょうか)、希少なため、ヘラクレスリッキーブルーをはじめとする上翅が青色のヘラクレスオオカブトは非常に高値で取引されてきました。ヘラクレスオオカブトの飼育や値段については以下のページも参照してください。
遺伝する?
ブルーの青翅が遺伝するかどうかはまだはっきりとした答えは出ていないのが実情のようです。外的要因と遺伝、両方が関与するものだと思われますが、何とも言えないところでしょう。紫外線を当てると青くなる、とかいわれていたりもします。
まとめ
神秘的で、まだまだ謎を秘めたヘラクレスリッキーブルー。なかなかお目にかかることができませんが、実在する珍しいヘラクレスです。お目にかかれた人は幸運の持ち主なのかもしれませんね。私も一度見てみたいです。