外国産カブトムシの種類6選!初心者向けの飼いやすい種類と飼育方法

カブトムシ・クワガタ

日本のカブトムシとは違った体色や巨大な角を持つ外国産カブトムシ。ヘラクレスオオカブトやコーカサスオオカブトなど、一度は飼ってみたいと思う種類も多いのではないでしょうか。

外国産というと飼育が難しそうに感じますが、種類を選べば、国産カブトムシとそれほど変わらない方法で飼育できます。市販のカブトマットや昆虫ゼリーを使って成虫を飼育し、そのまま産卵から幼虫、羽化まで楽しめる種類も少なくありません。

一方、日本の夏の高温や冬の低温には弱い種類が多く、国産カブトムシ以上に温度管理が重要です。

ここでは、外国産カブトムシを初めて飼育する人でも挑戦しやすい種類を中心に、それぞれの特徴や飼育のポイントを紹介します。


外国産カブトムシの飼育は難しい?

外国産カブトムシといっても、飼育方法は種類によってかなり違います。

ただし、今回紹介する種類の多くは、基本的に次のような用品があれば飼育できます。

  • 飼育ケース
  • 発酵マット
  • 昆虫ゼリー
  • 転倒防止用の樹皮や木
  • 霧吹き
  • 温度計

成虫はケースにマットを敷き、昆虫ゼリーと足場を入れて飼育します。産卵させる場合は、ケースの底に発酵マットを固く詰め、その上に柔らかくマットを重ねる方法が基本です。

幼虫も多くの種類が発酵マットだけで育てられます。

一番重要なのは温度管理

外国産カブトムシの飼育で特に注意したいのが温度です。

熱帯に生息する種類だからといって、高温に強いとは限りません。森林内や標高のある地域に暮らす種類では、日本の真夏の30℃を超える室温が大きな負担になります。

多くの種類は20〜25℃前後で飼育しやすく、長期間28〜30℃以上になる環境は避けたいところです。夏はエアコンや冷却設備、冬は必要に応じて暖房を利用します。

オス同士は基本的に別々に飼う

外国産カブトムシには闘争心の強い種類が多く、オスを同じケースへ入れると激しく争うことがあります。

特にコーカサスオオカブトやアトラスオオカブト、ヒメカブトの仲間では注意が必要です。大きな角で相手を投げたり、ケース内で追い回したりするため、成虫は基本的に1匹ずつ管理します。

繁殖のためにオスとメスを同居させる場合も、交尾を確認したら分けて管理する方法があります。

ヘラクレスオオカブト

外国産カブトムシの代表といえば、ヘラクレスオオカブトです。

オスには頭部から伸びる長い頭角と、胸部から前方へ伸びる巨大な胸角があり、大型個体では全長17cmを超えることがあります。世界最長クラスのカブトムシとして知られ、外国産カブトムシを飼育するなら一度は育ててみたい種類です。

見た目の迫力とは対照的に、飼育そのものはそれほど難しくありません。

ヘラクレスオオカブトの飼育

成虫は昆虫ゼリーを中心に与えます。体が大きく力も強いため、ケースには十分な広さを確保し、転倒したときにつかまれる樹皮や木を多めに入れておきます。

飼育温度は20〜25℃前後が扱いやすく、日本の夏の高温には注意します。

オスとメスを一緒に飼育し続けると、メスがオスに追い回されることがあるため、繁殖時以外は別々に管理する方が安心です。

産卵と幼虫飼育

十分に成熟したメスは、深く入れた発酵マットの中に卵を産みます。

ヘラクレスオオカブトは大型なので、小型種よりも大きな産卵ケースを用意した方が管理しやすくなります。

幼虫は発酵マットを食べて成長します。飼育自体は比較的簡単ですが、大きなオスを育てるには大量のマットと広い容器が必要です。

オスでは羽化まで1年半から2年以上かかることもあり、外国産カブトムシの中では飼育期間が長い種類です。

それでも丈夫で飼育情報が多く、用品も手に入りやすいため、最初の大型外国産カブトムシとして十分に選択肢に入ります。

大きさ: オス約60〜170mm以上
成虫寿命: 数か月〜1年ほど
飼育温度の目安: 20〜25℃前後
難易度: ★★☆☆☆

フローレンシス

フローレンシスは、インドネシアのフローレス島に分布する大型のヒメカブトの仲間です。

以前はヒメカブトの一亜種として扱われることもありましたが、現在はフローレンシスとして独立した種類として扱われています。

オスは80mm近くになることがあり、体型は国産カブトムシにも似ていますが、胸角が前方へ伸び、外国産らしい姿をしています。体の大きさに対して力が強く、オスは非常に活発です。

丈夫で成長も比較的早い

フローレンシスは外国産カブトムシの中では丈夫で、発酵マットを使えば幼虫も育てやすい種類です。

飼育環境によって変わりますが、孵化から1年前後で羽化することもあります。ヘラクレスオオカブトほど長期間待つ必要がなく、幼虫から成虫まで一通りの飼育を経験したい人にも向いています。

成虫は昆虫ゼリーをよく食べます。オス同士は争うため、別々に飼育します。

繁殖もしやすい

産卵では、ケースの底に発酵マットを固く詰め、その上に柔らかくマットを入れます。

成熟したメスであれば比較的産卵させやすく、卵から幼虫、蛹、成虫までの変化を観察できます。

外国産らしい姿がありながら、国産カブトムシに近い感覚で飼いやすい種類です。

大きさ: オス最大80mm前後
成虫寿命: 数か月程度
飼育温度の目安: 22〜26℃前後
難易度: ★☆☆☆☆

ティティウスシロカブト

ティティウスシロカブトは北アメリカに生息するカブトムシで、ヘラクレスオオカブトと同じダイナステス属の仲間です。

オスにはヘラクレスオオカブトを小さくしたような角があり、上翅は黄褐色からオリーブ色をしています。上翅には黒い斑点が入り、個体によって模様にも違いがあります。

湿度が高くなると上翅が濃い色に変化することも特徴です。

小型で飼育スペースを取らない

ヘラクレスオオカブトと同じ仲間ですが、体長は50〜70mmほどで、飼育に巨大なケースは必要ありません。

成虫は昆虫ゼリーを与え、20〜25℃程度で管理できます。幼虫も市販の発酵マットで育てることができます。

大型種ほど大量のマットを必要としないため、飼育スペースを抑えながら外国産カブトムシの繁殖を楽しめます。

羽化してもすぐには活動しない

ティティウスシロカブトで特徴的なのが、羽化してから活動を始めるまでの期間です。通常、カブトムシは羽化後もしばらく蛹室の中で過ごし、体が十分に成熟してから活動を始めます。

ティティウスシロカブトの場合、羽化後の休眠が長く、6〜8か月ほど経ってから後食を始める個体も珍しくありません。

この休眠期間を知らずに掘り出してしまうと、成虫に負担をかけることがあります。

焦らず待つ必要はありますが、飼育そのものは難しくなく、小型で扱いやすい外国産カブトムシです。

大きさ: 約35〜70mm
成虫寿命: 活動開始後数か月程度
飼育温度の目安: 20〜25℃前後
難易度: ★★☆☆☆

コーカサスオオカブト

東南アジアを代表する大型カブトムシが、コーカサスオオカブトです。

オスには長い頭角と左右2本の胸角があり、大型個体では130mmを超えます。黒く光沢のある体と3本の角は非常に迫力があり、ヘラクレスオオカブトとはまったく違った格好よさがあります。

現在は学名を Chalcosoma chiron とする分類が使われていますが、日本では昔から「コーカサスオオカブト」の名前で親しまれています。

大型種だが飼育は難しくない

コーカサスオオカブトは非常に攻撃的な印象がありますが、基本的な成虫飼育は難しくありません。

昆虫ゼリーを与え、転倒防止材を入れたケースで単独飼育します。

オス同士は激しく争い、メスに対しても強引に交尾しようとすることがあるため、常時同居は避けます。

温度は18〜25℃程度で管理し、特に高温が続く環境には注意します。

長い角の個体を育てるのは別の難しさがある

幼虫を羽化まで育てること自体はそれほど難しくありません。ただし、コーカサスらしい大型で長い角を持つオスを育てるのは簡単ではありません。

十分に成長した幼虫でも短角のオスになることがあり、大型・長角個体を狙う飼育は経験者でも試行錯誤する部分です。

産卵も楽しめる

メスは発酵の進んだマットへ潜り、卵を産みます。

底部分をしっかり固めた大型ケースを用意すると産卵させやすくなります。産卵数が多くなることもあるため、繁殖させる場合は幼虫を飼育する容器やマットもあらかじめ用意しておきます。

大きさ: オス約60〜130mm以上
成虫寿命: 数か月程度
飼育温度の目安: 18〜25℃前後
難易度: ★★☆☆☆

アトラスオオカブト

アトラスオオカブトはコーカサスオオカブトと同じカルコソマ属に分類されるカブトムシです。

オスには3本の角があり、見た目もコーカサスオオカブトによく似ています。ただし、一般的にはコーカサスより小型で、100mm前後までの個体が多く見られます。

外国産カブトムシとして昔から流通量が多く、ホームセンターや昆虫ショップで販売されることもある身近な種類です。

外国産カブトムシの入門種

アトラスオオカブトの魅力は、立派な3本角を持ちながら比較的飼育しやすいことです。

成虫は昆虫ゼリーを与え、18〜25℃ほどで管理します。

オスの闘争心は強いため単独飼育が基本です。体の割に力が強く、ケースの蓋を押し上げることもあるため、しっかり閉まる容器を使います。

幼虫期間も比較的短い

幼虫は発酵マットで飼育できます。飼育条件によって変わりますが、孵化から1年前後で羽化する例もあり、ヘラクレスオオカブトほど長期間にはなりません。

産卵も、発酵マットを固く詰めた一般的なカブトムシ用のセットで狙えます。

一方、大型で3本の角が長く伸びた個体を育てるには、幼虫を十分に成長させる必要があります。普通に羽化させるのと、大型の長角個体を狙うのとでは難しさがかなり違います。

大きさ: オス約50〜110mm
成虫寿命: 数か月程度
飼育温度の目安: 18〜25℃前後
難易度: ★☆☆☆☆

サビイロカブト

巨大な角を持つ種類だけが外国産カブトムシの魅力ではありません。

サビイロカブトは体長30〜45mmほどの小型種で、名前の通り赤褐色から茶褐色の体をしています。

オスにも小さな角がありますが、ヘラクレスやコーカサスのような迫力とは違い、丸みのある体と小さな角が特徴です。

小さくて丈夫

サビイロカブトは飼育スペースをあまり必要とせず、外国産カブトムシの中でもかなり飼いやすい種類です。

成虫は昆虫ゼリーを与え、20〜25℃前後で飼育できます。

小型なのでケースもそれほど大きなものを必要とせず、飼育場所を確保しやすいのも魅力です。

繁殖も狙いやすい

産卵では発酵マットをケースへしっかり詰めます。

条件が合えば多くの卵を産むこともあり、幼虫も発酵マットで育てられます。

大型カブトムシほど大量のマットを消費しないため、成虫の飼育から繁殖まで一通り経験してみたい人にも向いています。

大型種にこだわらず、丈夫でかわいらしい外国産カブトムシを探しているなら有力な候補です。

大きさ: 約30〜45mm
成虫寿命: 数か月〜半年以上
飼育温度の目安: 20〜25℃前後
難易度: ★☆☆☆☆

初心者におすすめなのはどれ?

初めて外国産カブトムシを飼育するなら、目的によって選ぶ種類が変わります。

とにかく大型種を飼いたいならヘラクレスオオカブト

外国産らしい巨大なカブトムシを飼いたいなら、ヘラクレスオオカブトがおすすめです。

体が大きいため飼育スペースとマットは多く必要になりますが、飼育方法についての情報が非常に多く、用品も揃えやすい種類です。

大型個体を狙わず、まず羽化まで育てることを目標にするなら、初心者でも十分に挑戦できます。

安く手軽に始めたいならアトラスオオカブト

アトラスオオカブトは外国産らしい3本角を持ちながら、比較的安価で流通することが多い種類です。

成虫飼育から繁殖まで楽しみやすいため、外国産カブトムシの入門種として長く親しまれており、ホームセンターなどでも比較的入手しやすい傾向にあります。

繁殖まで楽しみたいならフローレンシスやサビイロカブト

フローレンシスやサビイロカブトは丈夫で、産卵や幼虫飼育も比較的簡単です。

特にサビイロカブトは小型なので、多くの幼虫が生まれても大型種ほど飼育スペースを取りません。

「成虫を買って終わり」ではなく、次の世代まで育ててみたい人に向いています。

少し変わった種類ならティティウスシロカブト

ティティウスシロカブトは、黄褐色の上翅と小型のヘラクレスのような姿が特徴です。

羽化後の休眠が長いという癖はありますが、飼育そのものは比較的簡単です。大型種とは違ったダイナステス属を育ててみたい人にもおすすめできます。

外国産カブトムシを大きく育てるには

外国産カブトムシは、同じ種類でも成虫の大きさにかなり差があります。特にオスでは、幼虫時代の成長によって角の長さも大きく変わります。

大型個体を育てるには、

  • 幼虫に十分な量の発酵マットを与える
  • マットを劣化させすぎない
  • 大型種は余裕のある容器で育てる
  • 高温を避ける
  • 蛹になる前に頻繁に掘り返さない

といった基本的な管理が重要です。

ただし、サイズだけを狙わなくても、幼虫から自分で育てた成虫が羽化する瞬間は外国産カブトムシ飼育の大きな楽しみです。

成虫を購入するときに確認したいこと

外国産カブトムシを購入するときは、大きさや値段だけでなく、成虫の状態も確認します。

特に重要なのが羽化日と後食開始日です。

カブトムシは羽化してすぐに餌を食べ始めるわけではなく、体が成熟するまで休眠する種類もいます。繁殖を考えている場合は、オスとメスがどちらも十分に成熟しているか確認します。

また、野外採集個体と飼育繁殖個体では状態や残りの寿命にも違いがあります。初めての場合は、羽化時期や管理状態が分かる飼育繁殖個体を選ぶと扱いやすいでしょう。

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まとめ

外国産カブトムシには、初心者でも比較的飼育しやすい種類がたくさんいます。

  • ヘラクレスオオカブトは大型だが飼育自体は難しくない
  • フローレンシスは丈夫で成長も比較的早い
  • ティティウスシロカブトは変わり種だが比較的飼育しやすい
  • コーカサスオオカブトは3本角が魅力の大型種
  • アトラスオオカブトは価格や入手難易度の面で入門向き
  • サビイロカブトは小型で丈夫、繁殖もしやすい
  • 多くの種類は発酵マットと昆虫ゼリーを使って飼育できる
  • 外国産では特に夏の高温対策が重要
  • 幼虫から成虫まで育てたい場合は、温度とマットの状態を安定させる

外国産カブトムシだからといって、すべてが上級者向けというわけではありません。飼育環境に合った種類を選べば、成虫の観察だけでなく、産卵や幼虫の成長、羽化まで楽しむことができます。

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