カマキリを卵から育ててみたい・・そういった場合にはどうすればよいのでしょうか。ここでは、カマキリの卵や幼虫の育て方について紹介します。
卵はどうしておく?
カマキリの卵に関しては、基本的に孵化までは何もする必要はありません。そのままの状態で適当なところに置いておけば、卵そのものに問題がなければ然るべき時が来れば孵化してくれるでしょう。
孵化する時期は常温の環境であればだいたい6月ごろです。暖かめの室内に置いておくと多少早く孵化する傾向があります。なお、暖かすぎるところに置いておくと思わぬ時期に孵化する可能性もあるので注意してください。
外国産のカマキリの場合は卵も成虫と同じように温度管理して保管してやるとよいでしょう。だいたい2か月もあれば孵化する種類がほとんどです。
なお、日本産カマキリの卵なら卵は外に置いておいてもいいのですが、野生動物に襲われる可能性もあるので、確実に孵化させたい卵は室内で保管するか、不織布などで野生動物が入れないようにしておくのがベターです。
孵化する数
ご存知の方も多いと思いますが、孵化してくる幼虫の数はかなり多いです。1個の卵から軽く百匹ぐらい出てくることもザラです。部屋の中がカマキリだらけになってにっちもさっちもいかない、なんてことがないよう気を付けてください。そう考えると、国内産のカマキリであればなるべく外で管理しておくほうが無難かもしれません。
基本的には1回でほとんどすべての幼虫が出てきますが、成長の遅かったものが後から出てくることもあります。そのため、1回の卵から孵化が2~3回にわたって起こることも多いです。
幼虫の餌
ある程度育った幼虫であれば、親と同じようにコオロギなどを大きさに合わせて与えてあげれば問題ありません。一方で生まれたての赤ちゃんカマキリは本当に小さいので、そのような餌だと大きすぎます。では、赤ちゃんカマキリの餌はどうするのでしょうか。
生まれたての赤ちゃんの餌はアブラムシや小さなハエなどになります。果物などを利用してハエを集めて餌にしてもよいのですが、いかんせん不衛生なのでできればそのようなことはしたくない方が多いと思います。
餌としてオススメの1つは、ペットショップなどで売られているフライトレスのショウジョウバエ(飛べないショウジョウバエ)などを利用することです。代表的な種類としてはトリニドショウジョウバエが挙げられます。飛ばないため扱いが楽なことに加え、値段もそこまで高くなく繁殖させたりもできるのでおすすめです。
また、そこら辺の草木についているアブラムシを取ってきて与えたりすることもできます。コオロギのSSサイズなどでも食べれるかもしれませんが、コオロギは雑食性で逆に襲われる可能性も否定できないので、ある程度育ってからのほうが無難だと思います。
単独飼育すべき?
赤ちゃんであっても、もちろん複数飼育していると共食いします。なので本来は単独飼育が理想です。かといって一気にたくさん生まれるので、数十匹ぐらいならまだしも百匹単位で産まれてそれをすべて1つ1つに分けて飼育するのは物理的に不可能でしょう。
なので要らない分は逃がすか、適当にまとめて飼育して共食い覚悟で飼育しても良いと思います。共食いさせるなんてと思うかもしれませんが、逃がしたところでほとんどの赤ちゃんは野生で天敵に襲われますのである意味似たようなものです。
言うまでもないですが、外国産のカマキリであれば多めに孵化してしまっても外に逃がすなんてことはないようにしてください。
水も必要!
カマキリは成虫に限らず赤ちゃんでもよく水を飲みます。なので、適宜霧吹きなどで水分補給をしてやってください。
ある程度育ったら?
ある程度育てば、成虫カマキリと同じように飼育すればOKです。成虫の飼育法は以下のページで解説しています。
最後に
カマキリの赤ちゃんはもともと脆弱なので、大事に飼育してもいくぶん数が減ってしまうこともあります。とはいえ、もともとたくさん生まれてくることを考えれば、多少減っても十分飼育を楽しめると思います。餌さえ用意できれば、特別難しくはありませんので、興味のある方は卵を見つけてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。