あなたは、オカピという動物を知っていますか。オカピは、ウマ目キリン科の動物で、20世紀に入ってから初めてその存在が確認された動物です。体型はウマに似ており、足にはシマウマのような縞模様がありその縞模様が美しいことから、「森の貴婦人」などと呼ばれています。今回は、そういったオカピについていろいろとみていきたいと思います。
オカピは何の仲間?
最初はシマウマの仲間だと考えられていましたが、ひずめがシマウマのように一つでなく、キリンと同じように二つに分かれていることや頭に2本の角があること、青白く長い舌があることなど、キリンと共有する特徴があることから、後にキリンの仲間であることがわかりました。森林に暮らしていたオカピから草原に適応するように変化したものがキリンだと言われています。
世界三大珍獣!?
オカピは、新生代からその姿を変えずに生きてきた動物で、コビトカバとならんで世界三大珍獣と呼ばれ、生きた化石ともいわれています。警戒心がとても強いためになかなか観察できず、生態がわかりにくかったことで、その存在が確認できなかったのでしょうね。
オカピ発見の過程
1890年にアメリカのジャーナリスト、ヘンリー・スタンレーがコンゴ共和国の奥深い森で原住民のピグミー族と出会い、「オカピ」と呼ぶロバに似た動物が生息していることを知ります。そののち、1899年にその話を聞いたジョージ・スタンレーがコンゴに赴き発見したのがこの「オカピ」なのです。何となくジャングル大帝で動物を追いかけていた人間の姿を思い出しますよね。
オカピの見られる動物園
世界の22カ所の動物園で飼育され、日本ではよこはま動物園ズーラシア、横浜市立金沢動物園、上野動物園などで見ることができます。特によこはま動物園ズーラシアでは、2代にわたって繁殖に成功しています。
よこはま動物園ズーラシアで1999年、雌のオカピ「レイラ」が日本で初めて公開されました。さらに同園開園翌年の2000(平成12)年に愛娘・「ピッピ」を出産しました。 2006年8月にはピッピが「トト」を出産しています。残念ながらレイラは天国へ2014年に天国へ旅立ってしまいましたが、今もトットとレイラの親子はズーラシアで見ることができます。
なお、ズーラシアはさまざまなオカピのグッズも売られており、オカピのぬいぐるみやオカピゴーフレット、オカピサブレなどがあるようです。
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