コクワガタとは
コクワガタは、日本のクワガタムシの中でも最も身近といえるクワガタで、クワガタ採集においても採集しやすいと思います。
大きさは♂30-58mm、♀20-38mm程度で、オオクワガタやヒラタクワガタなどと比べると小さいです。一方で日本にはルリクワガタ(体長1cm程度)など遥かに小さいクワガタもいますので、日本のクワガタ全体でみると大きさとしては中程度ともいえます。
オスの大あご(クワガタの鍬)の内側には一対の内歯があります。
コクワガタはどこにいる?
コクワガタは日本のクワガタの中では最も生息数が多く発見しやすい種類で、カブトムシなどがいる雑木林のほかに、都市部にあるような小規模な樹木でも見られることがあります。そのため、クヌギやコナラをはじめとするクワガタが好む木があるような場所であれば、場合によってはわざわざ遠くまで行かなくても見られる場合もあります。
とはいえ、都市部は特になかなかそのような都合の良い場所も少ないので、ある程度クヌギやコナラなどが多い雑木林等に出向くとよいと思います。コクワガタは標高の低い場所から比較的高い場所までおり、生息範囲も広いクワガタといえます。
このようなことから、初心者の方でも比較的容易に採集できる種類です。カブトムシやほかのクワガタ採集目当てで行くと、それらのクワガタよりもむしろこのコクワガタが採れることも多いかもしれません。
採集時期は?
コクワガタの成虫は5~10月ごろまで活動します。そのため、成虫を探す場合はこの期間内に採集を行ってください。お勧めの時期はだいたい6~7月ごろになります。この期間外では越冬する個体もいますが、年越しすることなく1年で死んでしまう個体も多いようです。
採集法
コクワガタは基本的には夜行性で、樹液に集まったり、近くの街灯や自動販売機(クワガタは光に集まる性質があります)にやってきたりします。
ただし、基本的には夜行性ではありますが、他のオオクワガタやヒラタクワガタなどに比べると昼間でも樹液に来ることが多い種類です。
そのため、もちろん夜の採集が一番ではありますが、無理に夜に出かけなくても採集できる可能性は十分あります。樹液の出ている木を中心に見て回ったり(ルッキング採集)夜の街灯などの場所を探したり(灯火採集)してみてください。
また、コクワガタは木のウロなどに隠れていることも多く、そのような個体はなかなか採集するのが厄介です。棒などを用いてうまくクワガタをウロから採集できる場所へ出してやる必要があります。※ウロを破壊するような行為は生息地の破壊に繋がるので避けてください。
また、木の高いところにいる場合も多く、そういった個体は木を蹴ると落ちてくることがあります。
高いところにいる個体はなかなか見つけるのが難しいので、手頃な木があれば蹴ってみるのもよいかもしれません。※蜂の巣などの危険なものがないか安全確認を行った上で、木を傷つけることがないように行ってください。
最後に
最後のまとめ
- コクワガタは日本のクワガタの中では最も採集が容易といえる
- 他のクワガタと同様夜行性。他のクワガタに比べると昼間でも活動する機会は多め
- 里山の雑木林をはじめ幅広い広葉樹の森林に生息し、町中の小さな林で見られることもある
- 樹液の出ている広葉樹を中心に見て回るのが採集の基本
- 光に集まる性質があるため、夜間に街灯や自販機など明かりのある場所を見て回ると採集できることがある
- 木をゆすったり蹴ったりすると、高いところにいるコクワガタが落ちてくることもある