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今回は『ナナフシ特集!飼育法は?餌は?どんな種類がいる?』というテーマでお送りしていきます。
ナナフシは木の枝や葉などに擬態する細長い昆虫ですね。
卵も植物の種に似せており、まさに擬態の達人!です。ここではそんなナナフシについて解説していきます。
まずは、日本にいる代表的なナナフシの種類を紹介していきます。
ナナフシの種類
ナナフシは世界に2500種類ほど知られており、そのうちのいくつかはご存知の通り日本にも生息しています。
世界には、体長60cm以上に達するものなどあっと驚くような大きさのナナフシがいますが、ここでは日本のものについて紹介します。
分類が見直される可能性もありますが、ナナフシは4つの亜科が知られています。4つの亜科のうち代表的なものを1つずつ紹介していきます。
コブナナフシ

出典:http://www.ishigakijimaumibe.com
コブナナフシ亜科のナナフシです。体長はオスが40mm前後、メスは50mm前後です。
エダナナフシ

出典:http://www.g-hopper.ne.jp
ヒゲナナフシ亜科のナナフシです。体長はオスが65~82mmほど。メスが82~110mmほどです。
体色は緑のものも褐色のものもおり、雑木林などに生息しています。ナナフシモドキと並んで普通種のナナフシで、我々が目にするナナフシはどちらかの場合が多いです。
ニホントビナナフシ

出典:http://www.chunichi.co.jp
本州のものは単為生殖をおこない、離島のものは両性生殖をおこなうという変わった種類です。トビナナフシ亜科のナナフシで、体長はオスが40mmほど、メスは50mmほどです。
ナナフシモドキ

出典:https://matome.naver.jp
ナナフシ亜科に属し、エダナナフシと並んでよく見かける普通種です。
単為生殖をおこない、オスはほとんど見つかりません。体長はオスが60mmほど、メスは74~100mmほどです。
エダナナフシとナナフシモドキの見分け方
日本でよく見かけるナナフシに、エダナナフシとナナフシモドキがいます。では、両種はどのようにして見分けるのでしょうか。
エダナナフシとナナフシモドキは触覚の長さで見分けます。ナナフシモドキは触覚が短く、エダナナフシは長いです。
<ナナフシモドキ>

出典:http://mushikurotowa.cooklog.net
<エダナナフシ>

出典:http://s2014no64.at.webry.info
頭部から出ている細い毛のようなものが触覚です。
このように比べると一目瞭然ですね。
ナナフシの食べ物

出典:https://commons.wikimedia.org


ナナフシは草食の昆虫で、木の葉などを主に食べています。
広範囲の種類の木を食べるものから決まった種類の木しか食べないものまでさまざまです。
主にバラ科の木や、クヌギ、コナラなどの木を食することが多いようです。エダナナフシ、ナナフシモドキといった有名なナナフシにもこのことが当てはまります。
このような葉を用意すれば家でナナフシを飼育することもできます。
なお、ナナフシを採集するには、先程挙げたようなナナフシが食草とする植物を探し、眼で確認していくとよいでしょう。
ゆすったりしてみて、落ちてくるところを網でとらえることもできます。

そばで観察してみるとまた面白いところもあるから、是非チャレンジしてみてね。
ナナフシの飼育法

ナナフシは一見静的な昆虫に見えますが、意外と動き回るので比較的大きな入れ物を用意します。昆虫用のプラケース等でかまいません。
先程紹介したバラ科の木などの葉つきの枝を取ってきて、ビンなどに水を入れて生けておいたものを飼育ケースの中に入れればOKです。
ビンの口に隙間がある場合、ティッシュなどでふさいでおくとよいでしょう。
どのような木を使うかですが、基本的にはナナフシを捕まえた場所と同じ種類の木を飼育に利用するのが確実です。
あとは乾燥しすぎるとよくないので、1日に2回ほど霧吹きをしてやってください。
枝がしおれてきたり、葉が食い尽くされそうになったら新しいものと変えましょう。
産卵~幼虫の飼育
飼っているとナナフシは自然と産卵してくれることが多いです。卵はフンと間違えやすいので気を付けてください。
<エダナナフシの卵>

出典:http://micadina.web.fc2.com
ナナフシの卵は自然界では落ち葉の下で冬を過ごします。卵を見つけたら、湿らせたミズゴケや脱脂綿などの上で管理してください。
卵は比較的暖かい室内だと冬でも孵化してきます。幼虫は孵化して動くまではそっとしておき、動き始めれば水分やバラの葉等を与えてください。
冬にバラの葉が用意できない場合は卵を冷蔵庫に入れて置き、春まで待つといいでしょう。
ナナフシの寿命
寿命は成虫になってからは基本的に2~4か月ほどと、そんなに長くありません。なお、幼虫期間は4~6か月ほどです。
カマキリなど、身近な昆虫と寿命は大差ないか少し長い?ぐらいですね。
関連記事:カマキリにはどんな種類がいる?日本のカマキリを一挙紹介!
ナナフシに毒はある?




※生き物を触った後は手を洗うようにしてくださいね。
ナナフシの足は再生する?
これはバッタなどにおいてもよくあることですが、採集するとき、或いは飼育したりしているとぽろっと足がとれてしまうことがありますね。
関連記事:日本にいるバッタたちを紹介!種類や見分け方、生態など
この場合、幼虫なら脱皮により足を再生することができますが、成虫だとこのように再生することは不可能です。
最後に
今回は今回は『ナナフシ特集!飼育法は?餌は?どんな種類がいる?』というテーマでお送りしてきました。
当記事で紹介したことを簡単に纏めますね。
- ナナフシは世界に数多くの種類がおり、日本にもエダナナフシやナナフシモドキをはじめいくつもの種類がいる
- エダナナフシとナナフシモドキは触覚の長さで見分ける
- ナナフシは木の葉を食べて暮らしている
- 食草となる木の枝(葉付き)を用意すれば飼育も可能で、寿命は成虫になってから2~4か月、幼虫期間は4~6か月ほど
- ナナフシに毒はない
- 足が取れた場合、幼虫であれば脱皮により再生するが、成虫だと再生しない
興味を持った方は、是非飼育にもチャレンジしてみてくださいね。