カルガモといえば、あなたは何を思い浮かべますか。カルガモは文字通り鴨の仲間の鳥で、カモ目カモ科マガモ属に分類されます。人間との関係もある鳥ですが、イネを食うとして害鳥とされてしまうこともあります。今回は、このカルガモについてみていきたいと思います。
大きさや生息域、種類
大きさはマガモと同じぐらいで、緑色に反射するうろこ状の模様、飛んでいるときにはよく目立つ白色の風切り羽をもちます。大きさは55~63cmぐらい、翼開長は83~91cmぐらい、重さは790~1500gぐらいになります。
カルガモはパキスタンやインドのあたりから日本まで、熱帯やアジア東部などに生息していて、いくつかの種類がいます。種類によって外見など微妙な違いがあるようです。日本に生息しているのは単にカルガモと呼ばれる種類で、学名ではAnas zonorhynchaといいます。このカルガモは本州以南では周年で見ることができます。地球温暖化が進んだこともあり、より北のほうまで分布を広げているようです。淡水の湖や沼地などに棲んでいます。
カルガモの生態
カルガモの餌
食性としては雑食で、主に植物性の食べ物を食べていますが、昆虫やタニシのような動物性のものも食べることがあるようです。後でも述べますが、植物性の食事の割合が多いほど肉がおいしくなります。食事をするのは主に夕方か夜になるようです。
繁殖
カルガモは水辺近くの植物の中の地面で巣をつくり、8~14個ほどの卵を産みます。抱卵はすべての卵を産み終わったのち始まり、抱卵期間は26~28日ほどになります。飛べるようになるのは孵化してから2か月ほど経ってからです。
カルガモの鳴き声
カルガモは鳴き声を発することもあります。以下の動画で鳴き声を聞いてみてください。
カルガモは害鳥?
カルガモはイネなどを食べることがあるため、害鳥とされることがあります。そのため、駆除の対象になることもあるようです。
食用としてのカルガモ
カルガモは食用とされることもあります。マガモと比べると食用とされる機会は少ないのですが、鴨鍋など多くの料理に使われています。天然のカルガモの場合、食べ物が植物性のものの割合が高いほどおいしくなるようです。なお、食用目的で狩猟する場合もありますが、制限はもちろんありますので違法にならないよう行ってください。
カルガモ走行
一列に並んで動いていくカルガモ親子の姿をなぞらえ、複数の車両が車間距離を詰めて走っていくことやETCで前の車に追随して高速料金の支払いを免れるなどのこれを悪用した不正行為をカルガモ走行と呼ぶことがあります。このカルガモ走行を何十回あるいは百回以上行って逮捕されたこともあるようです。
また、親子で並んで歩いていくカルガモの姿が目撃されることもあります。(以下の動画など)かつては三井物産のプラザ池から皇居和田倉堀へと移動するカルガモの姿はブームになったりもしています。2013年ごろを最後に建て替えなどの再開発で閉鎖されている池ですが、三井物産は2021年ごろをめどに人工池を新たに作る計画をしているようです。再び名物とも化していたカルガモの姿が見れることになる可能性も高いのではないでしょうか。
最後に
いかがでしたか。愛らしい姿が注目されるカルガモですが、反面害鳥として扱われてしまうこともあるのはちょっと意外です。