ここではペットとして人気のある水棲性のカエル・ヒメツメガエルの飼育法について解説していきます。
ヒメツメガエルとは
出典:https://commons.wikimedia.org
ヒメツメガエルはアフリカのコンゴ川周辺に生息している水棲性のカエルで、コンゴツメガエル属の一種です。
コンゴツメガエル属には4種のカエルが分類されていますが、そのうちの一種がこのヒメツメガエルで、別名としてコンゴツメガエルやドワーフツメガエルと呼ばれることもあります。
別名のドワーフという名の通り、体長は大きくなっても3㎝~4㎝と大変小型なのが特徴です。
ヒメツメガエルは一生を水中で過ごすため、陸を必要とせず、他種の魚とも共存することができます。そのため、熱帯魚などの観賞魚とともに混泳させることも可能です。
ヒメツメガエルは夜行性で、普段は水底を這って生活しています。自然下では、ヒメツメガエルは肉食魚などの天敵が多く、泥に潜り隠れるなどして身を守ります。
ヒメツメガエルはちょっとした音でも敏感に反応し、物の陰に隠れてしまうような臆病な性格ですが、活発的でコミカルに動き回る一面もあり、とても愛らしい姿を見せてくれます。また、人にもある程度慣れてくれるカエルでもあります。
基本的には丈夫なカエルで、餌も生き餌などを用意する必要はなく、最低限の水温等の環境を整えれば、比較的飼育はしやすいカエルです。続いて、飼育法をより詳しく紹介していきます。
飼育方法と必要なアイテム
用意するもの
ヒメツメガエルは体長わずか3㎝~4㎝と大変小柄な生き物ですが、水質の悪化には弱いため、60㎝~90㎝幅の大きめの水槽を使用するとよいでしょう。
沢山の魚と混泳させたい場合であれば、120㎝幅以上の水槽を用意し、水槽内には水草や植木鉢などを入れ、逃げ場所や隠れ場所を作ってあげることをお勧めします。
床材は少し大きめで重さのある大磯砂や砂利など、ヒメツメガエルが誤飲しないような大きさのもの、または飲んでしまっても吐き出しやすいソイルなどを使用しましょう。
床材に汚れが溜まると病気のリスクが高まり、特に「レッドレッグ症候群」という病気にかかりやすくなってしまいます。
レッドレッグ症候群とは、腹部やもも、喉元、指の皮膚の欠陥が膨張し充血、悪化すると潰瘍や出血、壊死を起こし皮膚がはがれる、指の骨が飛び出す、または、指そのものが取れてしまうこともあります。
最悪の場合は死に至ることもある恐ろしい病気ですので、それを防ぐためにも、水底の清掃はこまめに行いましょう。
ヒメツメガエルは水質の悪化に弱いため、濾過機は設置した方が安心でしょう。濾過機の種類は混泳させる生物や、水槽内のレイアウトに合わせれば問題ありません。
水温について
暖かい地域に生息しているカエルなので、水温は22度~28度が適正とされ、通常は24度~25度ほどに設定しましょう。冬場などの気温の低い時期は、ヒーターを使用して温度調節を行ってください。
混泳について
冒頭で述べた通り、ヒメツメガエルは他種の観賞魚との混泳も可能で、平和的に他種の魚とも共存できるカエルです。同じ水棲性で大きくなるアフリカツメガエルに比べると、混泳もしやすいカエルだといえます。
他の魚と混泳させたい場合は、ヒメツメガエルが攻撃されたり食べられないよう、同じサイズか小さめの魚で、攻撃性のない魚種を選びましょう。
逆にあまり小さすぎるとヒメツメガエルの餌になってしまう可能性も考えられるため注意が必要です。
ヒメツメガエルの餌
ヒメツメガエルは口に入るサイズであれば、活き餌や人工飼料などどんな餌でも食べてくれます。
金魚や熱帯魚用の沈下性のある餌も食べてくれるので、混泳させる際は魚と同じ餌を与えると経済的でもあり良いでしょう。
また、エビの餌やカメの餌、ミナミヌマエビの稚エビなどはカルシウムを含んでいるため、ヒメツメガエルの餌としておすすめです。
両生類は肥満になりやすいため、週に2~3回を目安に餌やりを行い、餌の与えすぎには十分に注意してください。
ヒメツメガエルの寿命
平均寿命は約3年~8年と、飼育環境によってかなりの差が生まれるようです。
ヒメツメガエルの値段
ヒメツメガエルの値段は買う店にもよりますが、1匹500円以下の価格で購入することも十分可能です。そんなに高いカエルではないので、気軽に飼育を始めることが可能ですね。
最後に
出典:https://commons.wikimedia.org
当記事では「ヒメツメガエルの飼育法を解説!餌、温度、寿命、値段など」というテーマでお送りしてきました。
ヒメツメガエルは一般的にイメージされるカエルとは違い、陸を必要としない、熱帯魚のようなイメージで飼育が可能なカエルです。
一見地味な印象がありますが、何とも言えない愛らしさや可愛らしさも備えており、ペットとしての資質も兼ね備えているカエルといえるでしょう。
ヒメツメガエルそのものは値段も安いので、飼育設備さえ整えられれば気軽に飼育を始めることも可能です。興味のある方は、是非探してみてください。
~関連記事~